賢者の知恵
2014年06月13日(金) 週刊現代

60すぎたら、どんどん捨てなさい【part6】面倒も見てもらわない

捨ててこそ、楽しい人生が始まる

週刊現代
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面倒も見てもらわない

新居に移り住むことに決めた山崎さんのマンション選びのポイントは、3つだった。

「駅から徒歩5分圏内であること」、「自分か妻のどちらかが先に死んだら、すぐに売りに出せるような手頃な値段の物件であること」、「シンプルなつくりで、住む人を選ばない間取りであること」。

いざ引っ越しを決意すると、当然、荷物を減らさなければならない。次は「捨てるモノ」の選別が始まった。それは膨大な量にのぼる。たとえば—。

・3000冊以上の本
・30着以上のスーツ
・一度も使ったことのない食器類
・数十年使っているリュックやハンドバッグ
・賞味期限の切れた調味料、缶詰、レトルト食品
・子供部屋の勉強机
・なぜか取ってあったチャイルドシート
・ぶら下がり健康器
・友人からの旅行土産

まだまだ挙げればキリがないほどの不用品をすべてあわせれば、実に1tトラック3台分にも達することが分かった。

「もし引っ越しを決めるのが5年遅かったらと思うと、ゾッとしますよ。その頃にはいまより体力も衰えていて、不用品を捨てる気力が湧かなかったかもしれません」

こうして家とモノを捨てた山崎さんは、独身時代以来の身軽なマンション暮らしを始めてみて、次第に自分が次に送りたいと思い描く暮らしが見えてきたのだという。

山崎さんは、これから10年ほどいまの都心での生活を満喫したあとにマンションを売り払い、その資金を元に夫婦で有料老人ホームに入居する計画を立てている。平均寿命まで生きた場合にかかる生活費をシミュレーションし、それにあわせて持っているおカネを使い切る計算をしているのだという。

「資産を使い切るといっても、特に変わったことをするつもりもないんです。起きたい時間に起きて、寝たい時間に寝る。観たいテレビを心ゆくまで観て、出かけたいときに出かけるという生活を続けるだけなんですから。けれど、実はそれがもっともぜいたくな暮らしであることに気づきました。もう、やりたくないことはやらない。そう決めたのです」

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