大型M&Aなどの円安要因でファンドマネジャーたちもリスクをとりやすくなっている

昨年から円売りを仕掛けてきた投機筋の連中が、かなりしびれを切らして円ショートのポジションを手仕舞っているようだ。知り合いのファンドマネジャーは、「円ショートで儲けるのは、当面、諦めた」と言っていた。

一方、足元で、大手生保・第一生命が米国の中堅生保・プロテクティブライフを約5000億円で買収するという案件が出ている。当該買収案件に伴い市場関係者の間では、「ドル資金手当てのために円売り・ドル買いが出る」との思惑も盛り上がっている。

その他に米国の最近の経済指標が堅調であることも、ドル強含みをサポートする材料となっているようだ。そして何よりも、投機筋の円売りのポジション整理がついたことが、今後の為替市場の動向に大きな影響を与える可能性が高い。

大型M&A案件で実需のドル買い

今回のM&A案件については、市場関係者が注目するいくつかの要因がある。一つ目は、多額の円資金を保有するわが国の金融機関が、米国の企業を買収することだ。実際に手元の円資金をドルに交換することが必要になると見られる。

しかも、買収金額は約5000億円と多額に上る。買収資金全額が円売り・ドル買いになるとは考え難いものの、その一部が実需に基づいた取引となって為替市場に入って来るだけで、短期的に大きなインパクトになる可能性がある。

さらに、今後、わが国企業が海外企業を買収する案件は増加するものと見られ、円売りの圧力が増加することが考えられる。そうした実需に基づく円売りは基本的に反対売買を伴わないため、たとえ金額が小さくともインパクトは大きくなる。

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