山口組・高山清司若頭「上告取り下げ、収監」に安堵する「権力者たち」

2014年05月29日(木) 伊藤 博敏
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暴力団によって握られた情報が、企業舎弟や共生者と呼ばれる周辺者によってマスコミや捜査当局に伝わり、それが談合、贈収賄といった事件につながったこともある。

ある意味で、チェック機能も果たしてきた暴力団が、内に沈み込んでいる。組織間の交流は活発だが、外に対しては固く閉じるようになっており、警察やマスコミとの交流を固く禁じた「弘道会方式」は、今や山口組だけでなく、多くの暴力団に共通の統治手法となっている。

その結果、暴力団に情報は渡らず、逆に暴力団から情報が入っても来ない。

暴力団が「政官業」に与えていた緊張感は薄れた

善くも悪しくも、暴力団は「裏」を牛耳る存在として、表社会にそれなりに緊張感を与えていた。だが、正業(ビジネス)から手を引かされ、表社会との接触を封じられたことで、暴力団が「政官業」に与えていた緊張感は薄れた。

官製談合の復活などの局面で、暴力団と近い談合の「業務屋」や下請けをまとめる「名義人」などから暴力団に上がっていた情報が流出せず、その分、官僚はのびのびと談合を行い、政治家は遠慮なく口利きでキックバックを受け取っているという。

暴力団が弱体するのは喜ばしいものの、彼らが持っていた「裏」の凄みが失われ、その反動もあって権力の腐敗が進行しているという現実は、これを認識していた方がいい。

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