磯山友幸「経済ニュースの裏側」

自民党の「日本再生ビジョン」がメスを入れた日本の成長阻害要因とは?

2014年05月28日(水) 磯山 友幸
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「霞が関」はどこまで抵抗するのか、後退するのか  photo Getty Images

自民党の日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)は5月23日、政府の成長戦略の見直しに向けた党側の具体的な提案を盛り込んだ「日本再生ビジョン」を発表した。週明けの26日には高市氏が官邸に安倍晋三首相を訪ねてビジョンを手渡した。政府は6月にも見直す成長戦略の中に取り込む方針だ。

日本の成長を阻害する「根本問題」に踏み込んだ

自民党は昨年8月から43回にわたって日本経済再生本部の会合を断続的に開催し、有識者や政府関係者などから意見聴取を行ってきた。一方で、中堅議員が主査となって個別テーマについて具体的な政策を検討してきた。

テーマグループは、①起業大国推進(主査:平将明衆院議員、サブ:長谷川岳参院議員)②金融資本市場・企業統治改革(主査:柴山昌彦衆院議員、サブ:鈴木馨祐・衆院議員)③労働力強化・生産性向上(主査・塩崎恭久衆院議員、サブ:山本朋広衆院議員④女性力拡大(主査:あべ俊子衆院議員、サブ:伊藤良孝衆院議員)⑤地域力増強(主査:若林健太参院議員、サブ:岩井茂樹参院議員)の5つ。

それぞれ主査が中心となり、具体的な政策を検討したうえで、所管官庁との最終的な折衝なども行った。

今回、自民党が取り組んだのは、日本経済がなぜ成長軌道に乗らないか、という根本原因の排除。テーマを見ても分かるように、一見地味な個別テーマが並ぶが、いずれも日本的な慣行などが根強く残って成長を阻害していると見られる分野だ。政府の成長戦略が「農業」「医療」といった「大玉」の岩盤規制の打破を掲げている一方で、自民党はさらに「根本問題」に踏み込んだ印象が強い。

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