自民、公明の与党協議メンバーの複雑な人脈図から見えてくる「集団的自衛権の行使容認」対立の結論
良くも悪くも「ぶれない」自公のトップ。どんな政治的決着となるのか  photo Getty Images

5月20日、集団的自衛権の行使容認を巡る自民、公明両党の与党協議(「安全保障法制整備に関する与党協議会」)が始まった。

座長は高村正彦自民党副総裁、座長代理が北側一雄公明党副代表である。

メンバーは以下の通り。

自民党:石破茂幹事長、中谷元・元防衛庁長官、岩屋毅安全保障調査会長、山本順三参院幹事長代理

公明党:井上義久幹事長、上田勇外交安全保障調査会長(政調会長代理)、西田実仁参院幹事長

マスコミ報道にあるように、憲法解釈を変更すれば行使容認できるとする自民党と、現時点で反対する公明党との間には大きな溝があるのは事実である。

「絶対反対」の公明党内も思惑が交錯

ところが、一時は安倍官邸が目指した今国会会期中(会期末は6月22日)の憲法解釈変更の閣議決定については絶対反対で一致する公明党だが、党内事情は複雑である。

山口那津男代表の反対論は固い。かつて細川護煕政権で防衛政務次官を務め、その後も党内の防衛論議を終始リードしてきた山口代表は安全保障政策に強い自負がある。

弁護士でもあり、法理論を基にした政策アプローチでは誰にも負けないとの自信もある。従って、積極的にメディアに露出し、自らが政策論争に挑む。

一方、同じ弁護士でも北側副代表は、実は現実派である。メディア上では同氏は公明党の反対論の核となっていると報じられているが、正しくない。

党代表が集団的自衛権の行使容認に否定的な発言を繰り返すので、一応歩調を合わせているが、「連立離脱はない」との大前提から水面下で自民党との妥協点を探っている。換言すれば、早期の“落しどころ”を見出すべく高村副総裁との間で詰めを急いでいる。

同学年の山口、北側両氏より年上の井上幹事長は、言わば両氏の中間に位置している。政策に走る山口代表に対し、政治でもってブレーキをかける役割を果たしているとされる。

支持母体である創価学会の原田稔会長が直接話をするのは、学会活動のキャリアが豊富な井上幹事長である。

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