佐々木紀彦×松浦茂樹×瀬尾傑【第3回】「新聞社、テレビ局に破壊的イノベーションは起きるのか」
「メディアの未来」座談会
光文社新書『メディアの苦悩---28人の証言』(長澤秀行著)の発売を記念して行われた、佐々木紀彦・東洋経済オンライン編集長、松浦茂樹・ハフィントンポスト日本版編集長、瀬尾傑・現代ビジネス編集長によるメディアの未来を考える座談会。全4回の短期集中掲載でその模様をお伝えします。司会は長澤秀行氏(社団法人インターネット広告推進協議会事務局長)です2013年10月対談収録)。

まだ活路が見出せない新聞社

佐々木: ニュースメディアを考えると、新聞が一番大きい存在です。そこが変わらないかぎり変わらないとは思うんです。新聞に詳しい長澤さんから見て、新聞に変化の萌芽みたいなものは見られますか。

――まず広告的にいうと、シニアメディアに位置づけられてしまっていますね。たとえば自動車会社は、年に一回企業広告を出すけど、車種広告は出さないというところもある。広告はかなり厳しいです。

宅配制度が生きているうちはまだ販売に支えられてというところもあります。ただ、たとえば日経新聞の場合は会社を辞めるととらなくなる人もいる。一方、一般紙は若い人が読んでないですから、かなり先は厳しいですよね。

電子新聞の課金なんかも10万、20万人を集めても、とても投資に対してのリターンはまだできていない。無料会員は集まっているけれども、そのIDを使ってどれだけ新聞社がビジネスができるんだというと、これからの課題。ヤフー、楽天のスピードとは違う。限界がやっぱりある。まだ活路が見出せないですねえ。

朝日新聞の木村社長と話していたときに、一番強いのはテレビ局を持っていることじゃないかという話になりました。そこがアメリカとの違いだと。おそらく、その融合のほうに行くんじゃないかという。その場合、記者なり新聞部門の統合というのはあるだろうという感じはしますね。テレビ局自身は上場していますから、それなりに合理性がないとできないですから。

瀬尾: もし僕が新聞社の経営者だったら、という生意気な話をさせてもらってもいいですか(笑)

佐々木: どうぞ、どうぞ。 

メディアの苦悩---28人の証言
著者=長澤秀行
光文社新書 / 税込み886円

◎内容紹介◎
もう、メディアは何をやってもダメなのか?
「マスゴミ」「オワコン」と言われる新聞・テレビ・雑誌と、炎上など様々な社会問題を引き起こすネットメディア。
元・電通のデジタル・ビジネス局長が、苦悩を続けるトップたちへの直撃取材を元に、これからの「メディアの役割」をあぶり出した渾身のインタビュー集です。
登場するのは、津田大介氏、川上量生氏、フジテレビ亀山社長、朝日新聞木村社長、東浩紀氏、中川淳一郎氏、元・電通副社長森隆一氏、アリアナ・ハフィントン氏らメディアの先駆者たち、総勢28名。 メディア関係者、マスコミへの就職を考える学生たちの必読書!

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