[アイランドリーグ]
徳島・島田直也監督「うれしい誤算、防御率トップのアヤラ」

独特のタイミングが武器になったアヤラ

 前期の日程はちょうど半分を消化し、11勝7敗2分の2位。開幕前は先発ローテーションが固まらず、どうなるか不安でしたが、起用した選手が頑張って仕事をしてくれた結果が貯金につながっています。結局、ローテーションはセットアッパーの入野貴大を先発にまわし、彼を軸として投手陣を再編することになりました。

 先発2番手はエルサルバドル出身のクルズ・アヤラ。前回は「ウイニングショットがなく、先発では難しいかも」と紹介しましたが、実際に先発でテストしてみると、長いイニングを投げるスタミナもあり、コントロールもそこそこまとまっています。

 4月27日にソフトバンク3軍を完封して以降、5月9日の香川戦、16日の高知戦と好投を続け、3連勝。防御率は0.76でリーグトップです。正直、ここまでやってくれるとは予想していませんでした。うれしい誤算です。

 これといった決め球がなくても抑えられる要因は独特のタイミングでしょう。モーションが大きく、腕が遅れて出てくるため、バッターは合わせるのが難しいようです。その上で速球とチェンジアップ、シンカーで緩急をつけ、うまく打者を翻弄しています。

 加えて、適度に荒れ球なのもアヤラに味方していますね。ボールが続き、制球を乱したようにみえて、ポンポンとストライクが入る。バッターは待つべきか打つべきか迷っているように映ります。

 何より、本人が野球に対してまじめなのも好成績につながっていると言っていいでしょう。徳島で指導して4年目になりますが、彼ほど一生懸命頑張る外国人は初めてです。練習も早く来て、ひとりで走っています。マリナーズ傘下では3Aの経験もあり、メジャー昇格への厳しい競争を味わってきたせいか、意識の高さがうかがえますね。

 日本でチャンスをつかみたいとの気持ちも強く、こちらのアドバイスにもしっかりと耳を傾けてくれます。現在、NPBで活躍している外国人ピッチャーと比較すれば、まだまだですが、レベルアップしていけばスカウトの注目を集めるかもしれません。

 当面の課題はクイックでのピッチングです。クイック自体は遅くないのですが、クセが出ており、相手に見破られる恐れがあります。その点は修正をしながら、さらにアピールできるよう手助けしていくつもりです。