社会


佐々木紀彦×松浦茂樹×瀬尾傑【第1回】「『マンメディアの時代』を経て、日本もいずれコンテンツ・イズ・キングになる」
「メディアの未来」座談会
現在、アマゾンでも売り切れ中の話題の本、光文社新書『メディアの苦悩---28人の証言』(長澤秀行著)の発売を記念して行われた、佐々木紀彦・東洋経済オンライン編集長、松浦茂樹・ハフィントンポスト日本版編集長、瀬尾傑・現代ビジネス編集長によるメディアの未来を考える座談会。全4回の短期集中掲載でその模様をお伝えします。司会は長澤秀行氏(社団法人インターネット広告推進協議会事務局長)です(2013年10月対談収録)。

キュレーションサービスの台頭で選択肢が増えた

――いまネットの世界で起きている大きな変化はやはりスマホ化でしょう。ただメディアとして見た場合、スマホの広告はマネタイズが大きな課題になっています。アメリカのグーグルとかフェイスブックの発表をみても、モバイル広告のほうが単価が低い。

今日、お集まりいただいたメディアも基本的には広告モデルです。そのあたりをどう考えていますか。

松浦: そこは選択肢を広告だけにしないほうがいいというのはありますね。パッケージメディアとしての戦略も考えなければいけない。ただ、その一方で、スマホ化によって絶対的だったポータルとしてのヤフーの地位が下がり、スマートニュースグノシーのようなキュレーションサービスが台頭してきたのは大きいですね。

瀬尾: ヤフーの地位が相対的に低くなってきて、いくつか選択肢が増えてくるというのは僕らにとってはいいことですね。巨人に支配されるよりも、三つとか四つある状態のほうがいい。

たとえばヤフーであれば、子会社がザ・ページというニュースサイトをつくったり、不動産広告の営業を自ら始めたりしていることは脅威です。巨大なポータルやプラットフォームがコンテンツ制作を自分たちでやり始めると、競争にならないという怖さがあります。

松浦: 選択肢が増えることは、ユーザーにとってもいいですし、いろいろな人にもビジネスチャンス的にもいろんな角度が増えてくる。

メディアの苦悩---28人の証言
著者=長澤秀行
光文社新書 / 税込み886円

◎内容紹介◎
もう、メディアは何をやってもダメなのか?
「マスゴミ」「オワコン」と言われる新聞・テレビ・雑誌と、炎上など様々な社会問題を引き起こすネットメディア。
元・電通のデジタル・ビジネス局長が、苦悩を続けるトップたちへの直撃取材を元に、これからの「メディアの役割」をあぶり出した渾身のインタビュー集です。
登場するのは、津田大介氏、川上量生氏、フジテレビ亀山社長、朝日新聞木村社長、東浩紀氏、中川淳一郎氏、元・電通副社長森隆一氏、アリアナ・ハフィントン氏らメディアの先駆者たち、総勢28名。 メディア関係者、マスコミへの就職を考える学生たちの必読書!

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