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「中部電力浜岡原発を内部取材。「フィルター付きベント工事」「失敗に学ぶ回廊」の安全思想で再稼働できるか

浜岡原発5号機の実物そっくりに作られた「原子炉制御室シミュレーター」

九州電力川内発電所(1、2号機)を先頭に再稼働の動きが本格化する加圧水型原子炉(PWR)を持つ原子力発電所と違い、沸騰水型原子炉(BWR)を持つ原子力発電所の再稼働へ向けた歩みは相変わらず鈍いままだ。

その原因は、東日本大震災で大きな事故を起こした東京電力福島第一原発の1~3号機がBWRだったことにある。政府は、原子炉のタイプの違いに着目し、「PWR=安全」「BWR=危険」と印象付ける議論を容認し、そのムードに乗じてPWRの再稼働を優先する姿勢を採ってきた。

しかし、日本経済の根幹を左右しかねない原発戦略をそんな単純なイメージ論で決定するのはあまりにも乱暴だ。

筆者は今月初め(1日)、一連の原発稼働停止騒動の発端になった中部電力浜岡発電所を現地取材して、改めて、この問題に疑問を抱いた。今週は、その現地取材のレポートを届けたい。

原発の危険性は「PWR」か「BWR」かでは決められない

レポートに入る前に、そもそも、筆者がなぜ、「BWR=危険」というステレオタイプの議論に強い疑問を感じているかを述べておく必要がある。

その理由は、本コラムでも何度も触れた(最新は、3月4日『東京電力福島原発と東北電力女川原発の差はなぜ起きたのか?原発問題はいまこそ事業者の資質の検証を!』)し、筆者の近著『電力と震災 東北「復興」電力物語』でも指摘した通り、最も初期のBWRである「マークワン」を設置していた2つの発電所が、東日本大震災で対照的な運命を辿ったことにある。