「飼い主を守る猫」でも行使する「集団的自衛権」に反対するマスコミの国際感覚の欠如

2014年05月19日(月) 高橋 洋一
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なぜ、そうした〝誤った〟憲法解釈がこれまで続いてきたのかといえば、大きな要因として米国の日本封じ込めがある。米国は日本の再軍備を戦後長い間懸念していたので、集団的自衛権を行使できないという国際的な非常識を暗黙のうちに日本に押しつけてきたのだろう。

いずれにしても、集団的自衛権を行使できないというのは、世界ではあり得ないことを示そう。日本の憲法9条の戦争放棄は、1928年の「戦争放棄に関する条約」から来ている。この条約は、戦後の世界各国での憲法の規定に影響を与えており、かならずしも日本だけが戦争否定をしているわけでない。

日本国憲法9条に相当する条文は、韓国、フィリピン、ドイツ、イタリアの憲法に盛り込まれている(右表)。

それらのいずれの国も、似たような安全保障条約を結んでいるが、集団的自衛権を行使できないという議論は全くありえない。したがって、日本だけが集団的自衛権を行使できないというは、〝誤っている〟と言わざるを得ない。

安全保障については、日本国内で国内事情による解釈経緯論だけで考えると、国の方向を間違ってしまうので、国際関係の中で国際法の下で議論すべきだ。

安倍首相の会見を、こうした国際的な観点からみれば、多国籍軍への参加はしないなどかなり抑制されたものとなっており、その点は多少気がかりであるが、少なくても、従来の〝誤った〟憲法解釈からの第一歩にはなるだろう。
 

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