金融・投資・マーケット
「通貨とはなにか」を整理しないと、ビットコインのインパクトを評価し損なう可能性がある
『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』著者・吉本佳生氏インタビュー【前編】
[左]吉本佳生氏(エコノミスト・著述家)、[右]西田宗千佳氏(フリージャーナリスト)

講談社ブルーバックスから『暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり』が2014年5月20日に刊行されました。

通貨制度などの金融・経済面を吉本佳生氏が、暗号数理などの情報技術面を西田宗千佳氏が担当して執筆。本書執筆の経緯や、内容のポイントなどを、質問に答えるかたちで吉本氏が語ります。

--ビットコインの本を書こうと考えたのはいつでしたか?

今年(2014年)の1月中旬です。

その数日前、何人かで雑談をしているなかで、ビットコインの話になって、その数日前に「ビットコインのATM」の記事を見て「大丈夫なのか?」と漠然と感じていましたので、否定的なことを言ってしまいました。

翌日になって、「きちんと調べもせずに評価をしたのは、金融の専門家としてまずかった」と感じ、ビットコインのアイデアが書かれた中本論文を読み、「魅力的なしくみだ!」と、評価を180度変えました。ただ、情報技術面がよくわからないので、専門家に教えてもらいながら、共著で本を書けないかと思って・・・。

最初はビジネスに強い出版社に頼むか、理系のブルーバックスでお願いするか、どちらかといえば前者を本命にしながら迷っていたのですが、ブルーバックス編集部経由で、大学で数学を専攻されて、ITジャーナリストとして活躍されている西田さんに共著者になっていただけるかを打診したんです。

企画を通していただいた時点では、まだマウントゴックスが破綻していなくて、ビットコインについてよく知らない人が多かったのですが、マウントゴックスが破綻して大きく報じられたことで、いきなり、ビットコインの知名度が上がりました。ただ、そのときには「この企画は潰れるかもしれない」と心配しました。

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり
「良貨」になりうる3つの理由

著者=吉本佳生、西田宗千佳
講談社 / 972円(税込)

◎内容紹介◎
21世紀の「金融イノベーション」がはじまった! 「国家の後ろ盾がある法定通貨」は、完全無欠ではない。暗号通貨は、「欠点だらけの現行通貨」を革新する可能性を秘めている。
暗号がなぜ、おカネになるのか? 電子マネーやクレジットカードとどうちがうのか? 偽造される心配はないのか? ビットコインの背後に潜む数学や暗号技術と、経済へのインパクトをくわしく語る。

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