日銀とGPIFがすぐやるべき「株価浮上=アベノミクス信任」への奥の手
ジリ貧の株価。2014年初頭の水準を「GPIF改革」で取り戻せるのか       photo gettyimages

先週に引き続き今週もGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人。理事長・三谷隆博元日銀理事)について。アベノミクス(安倍晋三政権の経済政策)の成否のカギを握る重要イシューであることに免じて、ご寛容頂きたい。

海外メディアが続々報じたGPIF改革人事

先ず指摘すべきは、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版(5月11日付)が掲載したベン・マックランハン東京特派員の記事である。

同記事に「日本政府が、推進するデフレ脱却と巨額な年金受給者への支出の観点から、三谷理事長をより積極的な投資を実行する人物に交代させることを検討している」とあり、東京株式市場関係者の間で大きな話題となった。

翌日配信の米経済通信社ブルームバーグの記事はさらに一歩踏み込んだものであった。「自民党日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)はGPIFに民間出身の専門家で構成する理事会を設置し、株式などへの積極投資を促す改革を政府への提言に盛り込むことで調整している。同本部の柴山昌彦衆院議員が12日、ブルームバーグ・ニュースの取材で明らかにした」と報じた。

同記事は、柴山衆院議員が日本経済再生本部の金融資本市場・企業統治改革グループ主査であり、安倍晋三首相にも近いとした上で、株式市場の活性化について「副産物としてそういう影響もあるかもしれないが、それを目的としているわけではない」とのコメントを紹介している。

だが、一方で柴山氏はGPIFが株式などに積極投資できる組織改革案を提言し、理事には「アクティブ運用の経験がある民間人」が入ることが望ましいとコメントしていることからも明らかのように、焦点のGPIF改革が、資産構成比率を定めた基本ポートフォリオで国内株式12%(実質は16%とされる)、国内債券60%、外国株式12%、外国債券12%のうち国内株式の比率引き上げこそ眼目であることを認めたのに等しい。