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[虎四ミーティング~限界への挑戦記~]
高原直泰(SC相模原)<後編>「生まれ変わってもサッカーをやりたい」

2014年05月23日(金) スポーツコミュニケーションズ

ザックジャパンへの提言

二宮: 2度の肺血栓塞栓症を乗り越え、2006年ドイツW杯では代表入りを果たしました。しかし、日本は2敗1分けでグループリーグ敗退。高原さん、中田英寿、中村俊輔ら黄金世代の選手が揃っていただけに、期待も大きかったのですが……。
高原: 僕も非常にいいチームだったと思いますが、少し歯車が狂い、それをうまく修正できないまま、大会が終わってしまいました。

二宮: 初戦のオーストラリア戦、日本は先制したものの、後半、立て続けに3点を失ってしまった。リードしている状況で、攻めるべきか守るべきか、というチームの意思統一ができていなかったように映りました。
高原: そうですね。全部が中途半端になっていました。豪州はロングボールを放り込んできました。単調ですが、日本が最も対応に苦労する戦術でしたね。守備陣がボールを跳ね返しても、セカンドボールを拾われ、自分たちのリズムをつくれませんでした……。

二宮: 身長176センチの宮本恒靖目がけて執拗にロングボールを入れてきました。ブラジルW杯に出場するザックジャパンのDF今野泰幸も身長178センチと、そう高くはない。第2戦で当たるギリシャは高身長の選手が多く、ドイツW杯の時と同じように、高さ対策が懸念されています。
高原: 状況によって、チームとしてどのように戦うかを統一しておけば、問題ないのではないでしょうか。試合中は、ベンチから指示が飛んでもピッチ上の選手には伝わらない時もあります。ですから、プレーしている選手たちが、試合中に判断して、戦い方を意思統一しないといけません。

二宮: 具体的には?
高原: 相手がロングボールを多用してくるのであれば、ファーストボールの競り合いで自由にさせない。そして、セカンドボールを自分たちが先にさわる。そういった意識と実践を徹底することが大事です。

二宮: ドイツW杯では、その意思統一ができていなかったと?
高原: 前線の選手は攻め込んで追加点をとりたい。でも、後方の選手は1点を守ろうとしてあまりラインを押し上げなかった。結果、前線と後方の間のスペースが空いてしまったんです。ですから、ファーストボールには対応できても、セカンドボールはことごとく相手に拾われてしまいました。自分たちでしっかり意思統一して対応できていれば何の問題もなかったのですが……。

二宮: 攻撃陣も守備陣も勝ちたい気持ちは同じだけど、攻撃と守備の意識が違っていたわけですね。初戦ということも、そのギャップを大きくした要因だったのでしょうか?
高原: そうですね。どんな大会でも最初のゲームでは勝利が欲しい。初戦の結果によって、その後の戦い方も変わっていきます。豪州戦に勝っていれば、自分たちの自信になったでしょうし、決勝Tには進めたと思います。今の日本代表も、初戦が重要なのは間違いなでしょう。

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