サッカー
ブラジルW杯本番に向けてザッケローニ監督が選んだ23人
〔PHOTO〕gettyimages

ブラジルW杯に臨む23人が、ついに発表されました。

ザックことアルベルト・ザッケローニ監督の選考をひと言で表せば、「筋が通ったもの」となるでしょう。

このイタリア人指揮官は、「日本人の良さを生かす」ことをチーム作りの根幹としてきました。それは、リズム良くつながるショートパスであり、チーム全体のパスワークです。観る者を感心させるだけでなく、相手に脅威を与える速さや鋭さを含んだものにもなっています。ベテランの大久保嘉人を加えたのも、チームのコンセプトをさらに逞しくする人材だからでしょう。

時間をかけて作り上げた信頼関係

ワールドカップの代表チームは、その国が育んだ才能を結集させる機会です。ザッケローニ監督も、自分が享受できるめぐみをしっかりと集めたと思います。

選考基準で大切にしたのは、コンビネーションでしょう。攻守両面において組織的なプレーをするためには、スムーズなコンビネーションが不可欠です。その裏づけとなるのは、じっくりと時間をかけて作り上げた信頼関係です。

とりわけ、コンビネーションのミスが命取りになる守備陣は、味方選手をどれだけ理解できているかが大切になります。「この位置のボールは自分が処理するべきだな」とか、「ここはゴールキーパーが出てくるな」といった責任範囲を、お互いに声を掛け合うまでもなく理解し合うことが必要なのです。大観衆で埋めつくされたスタジアムでは、選手同士の声が届かないこともあるからです。

能力のある選手を並べれば「OK」というわけでないのは、1996年のアトランタ五輪が教えてくれています。1対0の勝利につながる日本のゴールは、相手ゴールキーパーとセンターバックの連携ミスをきっかけに生まれたものでした。

DFのひとりには、伊野波雅彦が選出されています。彼が所属するジュビロ磐田は、今シーズンからJ2リーグに在籍しています。J1から降格してしまったのです。

伊野波が日常とするレベルの競争力は、国際舞台とはかけ離れたものと言わざるを得ません。それでも、ザック監督は彼を選びました。チームメイトと培ってきたコンビネーションを、評価したからでしょう。

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