福岡をゲーム業界のハリウッドに
産官学で振興機構 九州経済けん引役の期待も[地方経済]

黒田長政に扮して「目指せ福岡、ゲームハリウッド」と宣言する高島宗一郎福岡市長(ステージ中央)=福岡市博多区で3月30日」

福岡市が家庭用ゲーム機やスマートフォン向けのゲーム開発を後押ししている。同市と九州大、ゲーム開発会社の産官学が協力して「福岡ゲーム産業振興機構」を設立し8年間で約850人の雇用を創出したという。目指すのは「ゲーム産業都市・福岡」を世界にPRすること。九州経済の新たなけん引役として、ゲーム産業への期待は膨らむ。

代表作「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」で知られるゲーム開発会社「サイバーコネクトツー」は1996年、福岡市に生まれた。当時10人ほどだった社員数は現在約230人。26歳で大学時代の同級生ともに創業した松山洋社長は「東京で設立していたら今の会社の姿はなかった」と成長ぶりを振り返った。

ゲーム会社は、パブリッシャー(販売)とデベロッパー(開発)に大別される。パブリッシャーは「バンダイナムコゲームズ」(東京都品川区)や「カプコン」(大阪市)など大手が多いが、ゲームを作りパブリッシャーに提供するデベロッパーの多くは規模も小さく知名度が低い。コンクリート業界のサラリーマンからゲーム業界に飛び込んだ松山社長は「創業前にゲーム業界について調べてみたら、東京で起業すべき理由はなかった。ゲーム開発は環境がいい方がいいもの(ゲーム)ができる」と話す。

人口約150万人の福岡市は住環境やビジネスの利便性がいいとされる。オフィス賃料は安く、福岡空港から地下鉄でJR博多駅まで5分、繁華街・天神まで11分。通勤時間は短く、山や海も近い。ストレスが少なく、創造性を発揮できるという。福岡市によると、今年1月時点、市内に26のゲーム開発会社があり、約1250人がゲーム作りに携わっている。これは東京、大阪に次ぐ規模だ。