GPIF改革人事で130兆円年金マネー運用はどう変わるか?
5月1日、ロンドンで「成長戦略」への手応えを語った安倍首相。GPIF改革はなるか   photo gettyimages

田村憲久厚生労働相は4月22日付で年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF=理事長・三谷隆博元日本銀行理事)の運用委員会の委員7人を任命した。

国内株式の運用比率を上げる人事か?

委員長に米澤康博早稲田大学大学院ファイナンス研究課教授を指名、新委員には大野弘道味の素取締役常務執行役員、佐藤節也東洋大学文学部英語コミュニケーション学科教授、清水順子学習院大学経済学部教授、菅家功連合総合生活研究所専務理事、武田洋子三菱総合研究所政策・経済研究センター主席研究員、堀江貞之野村総合研究所上席研究員が起用され、能見公一産業革新機構社長は再任された。

厚生労働省が所管するGPIFは、厚生年金と国民年金の積立金約130兆円を有する世界一の公的年金資金運用機関である。その規模は、米国最大の公的年金基金「カルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)」が30兆円であることからも、いかに巨額な年金マネーであるかが理解できよう。

だが、公的年金の運用委員会とはいっても、厳密には運用の監視と助言が役割であって運用(投資)判断には加われない。飽くまでも、厚生労働省年金局(香取照幸局長・1975年旧厚生省入省)の森浩太郎参事官(資金運用担当・88年同)を中心とする厚労官僚がスキームづくりを担っている。

それでも、海外の機関投資家がGPIFの運用委員会委員の人選に関心を抱いてきたのは、新委員のバックグラウンドを知ることによって、安倍晋三首相が1月のダボス会議で公言したGPIF改革がホンモノかどうかの判断材料になるからに他ならない。

海外の機関投資家は長らくGPIFの資産構成の見直しを強く求めてきた。昨年末段階の資産構成割合は国内債券が55%、国内株式が17%、外国株式が15%であり、安倍首相が「Buy Abenomics」(2013年9月のニューヨーク証券取引所でのスピーチ)と言うのであれば、GPIFは国内株式の運用比率を20%程度に引き上げるのが先ではないかと主張しているのだ。

そうすれば、我々も「日本買い」を推進する。そうなれば、アベノミクスの成否の鍵を握る東京株式市場の日経平均株価も上昇すると。

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