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経済効果は大きいがデメリットはないのか?
東京オリンピック開催交通社会の◎と×

オリンピック東京開催はめでたい。しかし東京の道路は慢性的に渋滞し、朝夕の鉄道ラッシュは激しい。こんな交通事情で本当に「おもてなし」できるのか!?

東京の道路は万全と招致委は言い切った

手前の道路が交差しているのが東雲JCT。そこから北(上)に延びているのが晴海線で、現在豊洲ICまで営業

オリンピック招致委員会は、IOCへのプレゼンテーションで、「東京の道路網はきちんと整備されており、選手や関係者の移動はスムーズに行なわれる」と明言し、新しい道路建設は必要ないとしている。

しかし、東京で生活していると実感するが、首都高も一般道も深夜の時間帯を除くと常に渋滞し、交通障害を引き起こしている。2020年東京オリンピックは、臨海地区を中心にした非常にコンパクトな大会というのがポイントらしい。それは、競技会場が集中しているということなのだが、逆に言えば選手も観客も集中するのである。

日本全国からオリンピックを観戦に人が集まる。東京のごく一部のエリアにだ。クルマで移動する人も多いだろう。素人考えで恐縮だが、オリンピック期間中に東京にクルマが殺到し、従来以上に激しい渋滞になると思えてならない。だからこそ、「オリンピック前に首都高1号線を全面的に建て替える」などという噂が飛び交うことになる。

国土交通省も東京都も、そして首都高速道路も、取材に対し「現段階では、オリンピックのために新道路の建設や既設道路の大幅改修といった予定はありません」と回答した。

そして、いずれも「現在、3環状の整備を進めており、それにより都心の交通事情は改善されます」と説明している。3環状とは、首都高中央環状線、外観道(東京外かく環状道路)、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)のこと。

首都圏以外にお住まいの読者には馴染みがないと思うが、東京都心を囲む環状道路で、都内への流入交通を3段階で迂回させることにより、都心の渋滞が回避できるという。なにもオリンピックのために建設するのではないが、圏央道は2025年の完成予定を前倒し、オリンピックに間に合わせるようだ。3環状の整備でオリンピック会場周辺の渋滞がどれだけ減少するか疑問だが……。

リニアモーターカーは間に合わないようだが、道路とともに重要な交通が鉄道。オリンピック主催者は、競技場へは公共交通機関の利用を促すだろう。今でも朝夕の鉄道の混雑は殺人的だ。そこに、100万人とも推定される海外からのオリンピック観戦者が訪れる。朝夕だって行動するだろう。外国人旅行者が、あの鉄道ラッシュを見たらビックリするのは目に見えている。彼らが、ラッシュ電車に耐えられるとは思えない。

鉄道の混雑緩和に関しては、ユニークだが非常に的を射た提案を発信している専門家がいるので紹介しよう。

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