感電するアート 『オーラ!? 不思議なキルリアン写真の世界』

試行錯誤の末に光が!

"被写体に高電圧をかけ、放電を撮る" キルリアン写真の仕組み自体は、非常にシンプルである。だが一口に高電圧と簡単に言っても、最低でも必要となるのは、"君の瞳は"でおなじみの1万ボルト。多くの資料には、「簡単」に撮影できると書かれているものの、著者たちが実際にやってみると全く光らない。それなのにちょっと配線をいじるだけでも感電してしまう。全く不条理な環境で、挑戦はスタートした。

(左)ゴム板に穴をあけて銅線=電極を出す。電極の上に 葉っぱを置き、その上には塩水を入れたシャーレ、(右)「ナルト」キルリアン写真の撮影には 十分な水分が必要になる

試行錯誤のすえに、撮影技法を会得した著者たちは、キルリアン写真には手や葉っぱといった平らものしか存在しないということに着目し、手当たり次第に平らなものを激写していく。ハマチの刺身、ナルト。これらのキルリアン写真を撮ることは、その被写体が生命オーラを持っているのかという点において、大きな意味を持つのだ。

立体キルリアンというイノベーション。

撮影時の被写体の入れ物をシャーレからアクリルケースへと変更することで、様々なイノベーションが起きた。アクリルケースと接触面が離れていても撮影可能と分かったことによって、被写体の厚みも増していく。下記の2点は、死をイメージさせる被写体として選ばれた「貝」の写真である。

(左)「貝」電極と接触しなくても光るそうだ。、(右)星をイメージして「貝」を散らしたもの

また、被写体を立てることによって立体としても撮影出来ることが分かると、被写体の対象も、さらにぐっと広がっていく。

加工食品の代表例としての「チーズちくわ」。これは何だかカワイイ感じ。
「サバ寿司」出たっ! 光り物の"光り物"