「講座:ビジネスに役立つ世界経済」
【第43回】 世界貿易取引量の低迷とアメリカ経済の構造変化

〔PHOTO〕gettyimages

日本が貿易赤字である理由

3月の日本の貿易収支は1兆4,463億円の赤字と予想外に大幅だった。このところ、日本の貿易収支は赤字が拡大傾向にあり、これをメディアは日本経済の競争力低下の象徴として喧伝する風潮が強まっているように思える。

この貿易赤字の主な理由は、東日本大震災にともなう原子力発電の停止と代替エネルギーとして天然ガス等の輸入が高水準になったことに加え、4月に始まった消費税率引き上げ前の駆け込み需要の増大によって、家電製品や乗用車の輸入が増加したためである。

つまり、貿易赤字の理由が輸入サイドにあるのは確かであろう(言うまでもないが、貿易収支は輸出金額から輸入金額を差し引いたものである)。

一方で、2012年10月以降の急激な円安進行(1ドル=80円程度の円高から1ドル=100円超の円安へ)の割に、輸出が伸びない点も指摘されている。特に、輸出数量が従来の円安局面と比較して拡大しないことが貿易赤字の定着に一役買っているということも紛れもない事実であろう。

製造業の前年比増益率の要因分解
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