経済の死角

韓国企業にしゃぶられるだけ、しゃぶられて「東芝のスパイ」はゴミのように捨てられた

2014年04月25日(金) 週刊現代
週刊現代
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〔PHOTO〕gettyimages

産業スパイ天国。日本企業は情報管理が甘く、技術者の待遇が悪いため、技術に飢えた中韓の企業による格好の草刈り場となっている。厚遇に惹かれて海を渡った技術者には過酷な運命が待ち受ける。

冷遇した古巣を見返したい

「スパイ」の末路は哀れなものだった。

東芝の企業秘密を韓国の半導体大手「SKハイニックス」(以下、SK社)に漏洩したとして、杉田吉隆被告(52歳)が不正競争防止法違反(営業秘密の不正開示)罪で起訴された。

「韓国の企業から億単位のカネを稼いできた。一生働かなくても遊んで暮らせるカネがある」

周囲にそう吹聴していたという杉田被告。そのカネは東芝が営々と築いてきた最先端技術をスパイし、韓国企業に横流しすることで得られたものだ。

杉田被告は米半導体大手「サンディスク」日本法人に在職中の'08年1月から5月にかけて、提携先の企業である東芝の主力製品「フラッシュメモリー」の研究データを違法にコピーしたとされる。サンディスクは東芝とフラッシュメモリーなどの共同開発事業を行っていて、杉田被告は東芝四日市工場に勤務していた。

「杉田被告は管理職としてサンディスクに採用されたのですが、会社が期待するほどの成果を上げられなかったといいます。そのため、'07年に管理職から一般技術者に降格され、給与などの待遇が悪くなった。過去に仕事で付き合いのあったSK社の社員に不満を漏らしたところ、同社にスカウトされたそうです」(全国紙社会部記者)

自分はもっと高く評価されてしかるべきではないか—。そう考える杉田被告に対してSK社社員が、

「あなたの能力は不当に低く評価されている。うちに来ればもっと厚遇しますよ。ついては、あなたの知っている半導体の技術を教えてくれませんか」

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