長島昭久・前防衛副大臣、衆議院安全保障委員会筆頭理事 VOL.3
「中国の攻勢を前にアジア版NATOはあり得るのか」

『現代ビジネスブレイブ イノベーションマガジン』---「長谷川幸洋がキーマンに聞く」より

VOL.1「ウクライナ問題が浮き彫りにした「新冷戦」という構造」はこちら
VOL.2「アメリカの力が衰え、戦後の世界秩序が液状化しはじめた」はこちら

集団的自衛権の問題をどう考えるのか

長谷川: さて、集団的自衛権をどのように考えるのか、ということで、まず長島さんのご意見、考え方をお聞かせください。


長島: 憲法論はちょっと脇において、これまで概観してきたような国際情勢を念頭に置けば、よく言われることですが、やっぱり日本が「自分たちの国は自分たちで守る」というような、より自律性の高い安全保障の力というものを持っていかなければいけない、これが一つ。

そのうえで、日本一国ですべてを仕切る、中国との関係、北朝鮮の脅威、それらのすべを一国で仕切るのは難しいわけで、しかも国際情勢も年々複雑になっていて、一国だけで物事を全部律するということは難しいわけですから、当然ながら同盟国であるアメリカのバックアップが必要です。

そうであれば、縷々申しあげてきたような状況で、アメリカの力というものが相対的に衰えているとすれば、アメリカはこれまでかなり無理をしてアジア・太平洋に彼らのプレゼンスを展開してきたけれども、だんだん維持するのが難しくなってきているわけですよ。「リバランス政策」も、率直に言って未だ「口先レベル」に止まっています。

そこで日本が責任を果たすことによって、そのアメリカに何とか形だけでもいいからアジア・太平洋の平和と安定にコミットし続けられるような状況を作って行かなければならない。そういう現状だと私は思っていて、そのためには当然個別的自衛権ももちろんだけれども、集団的自衛権、つまりアメリカとの同盟関係においてこのアジア・太平洋地域の平和と安定を、日本が積極的な役割を果たすなかで確立していくということが、最低限やらなければならない責務です。

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