つながる!ソーシャル時代 ヒト・カネ・コト
2014年04月17日(木) 松岡 由希子

英老舗書店フォイルズが「パブリックスペース」としての機能を強化

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1906年からロンドン中心部チャリング・クロスに店舗を構える英国の老舗書店フォイルズ

帝国データバンクのレポート「出版業界 2012年度決算調査」によると、国内の書店のうち、2012年度売上高第一位の紀伊國屋書店を含めた上位30社の40%、および30位以下の46.5%が、二期連続の減収を記録。デジタルテクノロジーが、コンテンツのデジタル化にとどまらず、出版業界のバリューチェーンやサプライチェーンをも変革しつつある現状において、書店はますます厳しい事業環境にあると考えられます。

"本を売買する場"を超えるフォイルズ

フォイルズ(Foyles)は、1903年に創設された英国の老舗書店。1906年からロンドンの中心部・チャリングクロス(Charing Cross)に店舗を構えてきました。地上五階から成る欧州最大級のフロアには、文学・児童書・経営・科学・芸術・言語・法律など、幅広いジャンルの書籍が20万冊以上並び、各セクションにはその分野に精通した店員を合わせて80名配置。2012年から二年連続で英国のブックセラー・オブ・ザ・イヤー(UK Bookseller of the Year)を受賞していることからも、書店としての質の高さがうかがえます。

フォイルズの店舗は、オープン初期から、文芸・音楽を中心とする文化的拠点としての役割を担ってきたのも特徴です。1912年に音楽部門が創設され、現在も、店舗では、書籍とともに、CDやDVDなどを販売。また、著者と読者が一堂に会するイベントを1940年代から定期的に開催しているほか、カフェやギャラリーも併設しています。

フォイルズのチャリング・クロス店に併設されているカフェの様子
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