岩瀬大輔「自分のことを2つの目線で見る、という習慣」
最新刊『仕事でいちばん大切な 人を好きになる力』より

【第3回】はこちらをご覧ください。

第2章 他人を知る前に自分を知ろう

「好き」の基本はひと目惚れ

好きな人に思いを伝えることについて、大学時代に手痛い失敗をしたことがあります。

当時好きだった年上の女性に自分の思いを伝えようと、「僕は5つの理由によってあなたのことが好きです。ひとつ目はルックス、ふたつ目は知性、みっつ目は・・・」と5つのポイントを列挙していったところ、「そんなふうに言われるのって、あまり気持ちのいいものじゃないよ」と冷たく突き放されてしまったのです。

いまになって考えると、完全にデリカシーを欠いた男の失敗談ですが、当時の僕は「好き」に理由を求め、過度に分析しようとしていました。しかも勘違いもはなはだしいことに、5つのポイントを伝えれば、彼女が喜んでくれると考えていたのです。

このとき失恋という高い授業料を払って痛感したのは、「好き」に理由はいらないということ。むしろ「好きだから好きなんだ」でいいのだということ。そしてあまり理屈っぽく考えず、もっと自分の直感を信じていいんだということです。

現在、僕は誰かのことを好きになるとき、「自分はなぜこの人のことが好きなんだろう」などと考えたりはしません。

たとえば、前述した株式会社ビズリーチの南壮一郎・代表取締役CEO。

彼との出会いは、社会人3年目の夏、友人たちと開催したパーティーの席上でした。目が合った瞬間、言葉を交わした瞬間から「気が合うな」と思ったのを覚えています。

そして翌朝、彼から短いメールが届きました。

「岩瀬さんは同じ匂いがします。僕ら、絶対に仲良くなれます。友達になりましょう」

以来、僕らはかけがえのない仲間になっています。

つらいときや悩んでいるとき、真っ先に相談する相手は彼ですし、どちらか一方にいいことがあると共に喜びを分かち合うことができます。もちろんライバルとして切磋琢磨し、共に成長していく関係でもあります。

仕事でいちばん大切な 人を好きになる力
著者= 岩瀬大輔
講談社 / 定価1,404円(税込み)

◎内容紹介◎

2011年に発売され、現在17万部を超えるロングセラーになっている『入社1年目の教科書』の筆者が、テーマを人生全般に拡げた「人生を豊かにする教科書」を書き下ろし。ビジネスにおいて、何より大事なのは「人に恵まれる才能」。それは各個人の「人を好きになる力」を磨くことの賜物である。良好な対人関係とは、いつも自分発の「好き」から始まる。本書では、筆者が人と接するときに心掛けている大原則から、自分に課している具体的な対人関係のルールまでをわかりやすく紹介していきます。

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