賢者の知恵
2014年05月12日(月) 週刊現代

ケチは本当の金持ちになれません カネは使えば使うほど、殖えるものなのです

55周年記念巻頭企画 日本の大金持ちはこんなに凄いぞ 史上初 日本を引っ張る大富豪がここに全員集合!

週刊現代
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実業で大成功を収めて手にした莫大な資産を、世のために注ぎ込む大金持ちが、日本にも確かに存在する。次々と私財をなげうちながら、それを惜しむ様子もない彼らが、本誌55周年記念の巻頭特集で自らの金銭哲学を明かした。

破産の危機でもおカネを注ぎ続けた

春の訪れとともに、東京・上野公園には音楽が満ちあふれる。'05年から毎年開催されている「東京・春・音楽祭」が始まり、東京国立博物館や国立科学博物館、東京文化会館など、公園内の各施設で、世界的音楽家を招いた音楽イベントが連日開かれるからだ。

この音楽祭に巨額の私財を投じてきたのが、インターネット通信事業の草分けであるインターネットイニシアティブ(IIJ)の創業者で、同社会長の鈴木幸一氏だ。

「15年ほど前、指揮者の小澤征爾さん、劇団四季の浅利慶太さんとお酒を飲む機会があったんです。

その際、東京は世界有数の音楽市場でもあり、聴衆のレベルも高い。それなのに音楽に関しては受け身の状態がずっと続いている。そろそろ新しい音楽を東京から発信していくべきじゃないか、という話で盛り上がった。そして、いつの間にか、音楽に関してはまったく素人の私が、音楽祭を主催することになってしまったんです」

だが、海外の有名音楽家の招聘など、国際的な音楽イベントの開催には莫大な経費がかかる。鈴木氏も当初はカネの問題で、随分苦しんだという。

「初めの頃は『いきなり大がかりな音楽祭をやるなんて、カネをドブに捨てるようなものだ』『ヘタをすると鈴木は破産するんじゃないか』と散々言われましてね。実際、'05年の第1回公演の東京文化会館のチケットは2割程度しか売れず、頭を抱えましたよ。

おまけに本業では、関連会社が会社更生法の適用を申請したりする時期もあって、一時は本当に破産寸前に追い込まれたこともあったんです。私個人だけでも、当初は数億円単位のおカネを音楽祭のために注ぎ込んでいました。使った金銭の総額は、恐ろしくてとても口にできませんが、ビルの1棟は優に建つぐらいの金額でしたね」

それでも粘り強くイベントを続けるうちに、協賛してくれる企業も次第に増えてきた。

それと足並みを揃えるかのように、本業も右肩上がりで成長していき、IIJの売上高は、初めて音楽祭を開催した'05年には400億円程度だったのが、'13年3月期には1000億円を超えるまでになった。

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