長谷川幸洋×長島昭久・前防衛副大臣、衆議院安全保障委員会筆頭理事 VOL.2
「アメリカの力が衰え、戦後の世界秩序が液状化しはじめた」

『現代ビジネスブレイブ イノベーションマガジン』---「長谷川幸洋がキーマンに聞く」より

Vol.1「ウクライナ問題が浮き彫りにした「新冷戦」という構造」はこちらからご覧いただけます。

中国は「孫子の兵法」の国

長谷川: 中国はウクライナの事態をしっかり見ているに違いないと思うんですよ。中国は今、どういうふうに考えるでしょうか? つまり、「プーチンの試みが成功するのであれば、俺たちも尖閣でやってみるか」となりませんか?

長島: 住民のいるクリミアと人のいない尖閣、しかも実効支配は日本がしていて、国際社会も注視している。こういった違いもありますから、必ずしもパラレルで考えることはできないと思いますが、おそらく中国はロシアの行動とそれに対する欧米のリアクション、国際社会の受け止めを見極めていると思います。

形は違うけれども、中国が自らの意思を強制したときの反応はどのくらいなのか、西側にはどういうオプションが残っているのか、ということをしっかり見極めようとするでしょう。とはいえ、私は中国はそんなに冒険主義に出てくる国ではないと思っています。

中国はまさしく「孫子の兵法」の国ですから、この30-40年の南シナ海での出来事を振り返れば、出てくるときにはほとんどリアクションがない状態を予め整えたうえで出てくるということになると思います。ただし、そのペースが今回のことで、これまで彼らがたとえば漠然と10年くらいのスパンで考えていたものが、どのくらい前倒しされることになるかというのは、私たちは相当深刻に考えなければならないと思っています。

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