安倍晋三首相・特別インタビュー【第3回】 「消費増税で景気が腰折れしないよう、状況をよく見ていきたい」

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日米韓の連携強化は抑止力の向上にもつながる

長谷川: 今回、日米韓首脳会談がようやく実現しました。これは、ずばりどのような感じだったんでしょうか。

安倍: オバマ大統領に相当努力をしていただきまして、日本と韓国にそれぞれに働きかけを行っていただいた。「日米韓が連絡を密にしていくことによってより平和で安定した地域になっていくだろうという認識を共有しましょう」と。 

日本も韓国もそれぞれ米国と同盟関係にあります。もし朝鮮半島で何かが起こった時には、米韓同盟軍が対応するうえにおいても、日米同盟の中において在日米軍が日本の支援を受けて活動することによって、初めて力として強い抑止力を示すことができる。そういう意味においても日米韓は決定的に必要な関係です。そのことをもう一度確認しましょうよ、というものです。

今後、軍事的にも日米韓の協議をしっかりと進めていくことは抑止力の向上になっていくだろうということです。

長谷川: 新聞報道を見る限りでは、北朝鮮の核の懸念についてはお話しになっているようですが、中国については報道がなかったような印象があります。中国については日米韓の首脳会談で触れられなかったのですか?

安倍: 詳細についてはあまり申し上げられませんが、北朝鮮を中心に北東アジアの安全保障について話をしました。ですから、北朝鮮のことだけではありませんが、おもに北朝鮮の問題についての議論を深めたということです。

長谷川: 中国に、力による現状変更の意図があれば、アメリカは当然懸念しているのではないかと思うのですが、その一方で中国の台頭は非常に大きくて、経済協力開発機構(OECD)の調査では2016年に世界の№1になるというレポートがあるほどです。そのような現実を踏まえてアメリカはこのところ中国に急速に傾斜しているのではないか、という見方もあります。

たとえばバイデン副大統領は「新しい形の大国関係」ということに言及している。ずばり言うと、米国は日本よりも中国を大事にする、ということになってはいないか、というのが外野から見た意見の一つなのですが。そのあたりはどうですか?