2014年のS.I.H.H.で発表された、ブランド一押しの新作ウォッチ

Photographs by Eiichi Okuyama
Text by Ryoji Fukutome

各ブランドとも、数多くの新作がラインナップされた2014のS.I.H.H.。
その中から、ブランドの個性を表現した今期の代表的モデルを紹介する。

華やかな高級サロン

 1月にジュネーブを拠点に開催されるS.I.H.H.(SALON INTERNATIONAL de la HAUTE HORLOGERIE)は、より高級なサロンを求めて、1991年にカルティエを中心とする高級時計ブランドグループ(現・リシュモン グループ)がバーゼル・ワールドから独立したもの。それに賛同したオーデマ ピゲなどグループ外の高級ブランドも参加し、華やかな雰囲気で毎年開催されている。

 大きな特徴は、招待状を持たない一般客は入場できないということ。人数は制限され、高級感を損なうことなく運営されている。入場料を支払えば誰でも入場できるバーゼル・ワールドとは性質が大きく異なるのである。参加ブランドもバーゼルの200以上(時計ブランドのみ)に対して16と、とても小規模である。ただ、時計界に影響力のある有力ブランドばかりなので、その動向から目が離せないのである。

 今年はここ数年各ブランドが取り組んできた独自性がさらに強まった感じだ。そして、超複雑時計の開発が明らかに増えている。2000年代のような時計バブルがまたもや起こりそうな気配である。

カリブル ドゥ カルティエ ダイバー ウォッチ
自動巻き、SSケース、42㎜径 ¥810,000(税別) 問/カルティエ カスタマーサービスセンター 0120‐301‐757

CARTIER
カリブル ドゥ カルティエ ダイバー ウォッチ
力強さとエレガンスを併せ持ったエレガントスポーツウォッチ

カルティエ自社製の自動巻きムーブメントを搭載した人気コレクションに、また新たなモデルが加わった。力強さとエレガンスを併せ持った美しいフォルムはそのままに、アウトサイドに逆回転防止ベゼルを配備。ねじ込み式リュウズを採用したダイバーズ ウォッチは、300m防水というタフなスペックを誇る。ダイヤルにはコレクション独特のローマ数字とバーのインデックス。とくに大きめに描かれた「Ⅻ」はいつもながら印象的だ。インデックスや針など要所にスーパールミノバが施され、どんな場所でも視認性は抜群である。スペックは武骨ながら、コレクション本来の気品を損なっていない。スポーティなエレガンスウォッチが誕生した。