現代新書
二宮清純 プロ野球80年目の「証言」と「真実」

『プロ野球 名人たちの証言』著者インタビュー

1934年、日本で初めてプロ野球選手が誕生してから80年――以来、私たちの脳裏には、実に幾多の名選手たちのプレーが刻み込まれている。王貞治、梨田昌孝、西山秀二、得津高宏、小谷正勝、荒川博、高橋善正、荒川博、黒江透修、高田繁、広岡達朗、関根潤三……。そうした名人たちへのインタビューを収録した、二宮清純氏の最新刊『プロ野球 名人たちの証言』(講談社現代新書)がこのたび刊行された。そこで今回、同書の中から、珠玉のフレーズをピックアップするとともに、二宮氏に解説してもらった。

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一心不乱に全裸でバットを振り続けた  長嶋茂雄

「はっきり言って、僕は審判よりもストライク、ボールの判定に関しては自信を持っていました。だから僕がボールと判断して見逃したのに、審判がストライクと言おうものなら〝審判が間違えたな〟と思っていました」「それくらいの自信がなければ、バッターボックスには立てません」(王貞治)

「人間はね、頭で覚えるものではなく体で覚えるんです。毎日毎日、同じことを繰り返していたら意識しなくてもできるようになる」「長嶋茂雄を見てください。『どうやって打つんですか?』『どうやって守るんですか?』と聞いても、明確な答えは返ってきませんよ。なぜなら現役時代、彼は無意識でプレーしていたからなんです。そして、これが本物のスーパースターなんですよ。無意識でプレーできなければ一流とは言い難い」(広岡達朗)

「ミスターが四タコだったような日は特に大変でしたよ。宿舎に戻ってくるなり、『土井、ふすま外せ! 黒江、バット持て!』と指示を出す。ミスターは全裸になり、僕たちはパンツ一丁になって打撃練習のお手伝い。ミスターは(中略)バットを振り続けました」(黒江透修)

上記のような「プロの極意」や「一流が一流たる理由」について言及した証言は、決して〝別世界の話〟ではなく、たとえばビジネスシーンでも大切な〝心構え〟や〝心がけ〟にも、通じるものがあるといえないだろうか。

この3人以外にも、『プロ野球 名人たちの証言』に収められている貴重な証言の数々は、実に示唆に富んでいる。

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