安達誠司「講座:ビジネスに役立つ世界経済」

「講座:ビジネスに役立つ世界経済」
【第39回】 FOMCのフォワードガイダンスは機能するのか?

2014年03月27日(木) 安達 誠司
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〔PHOTO〕gettyimages

フォワードガイダンス変更とイエレン議長のメッセージ

3月19日に行われたFOMC(連邦公開市場委員会)は、イエレン新議長就任後、初めての開催となった。今回は、将来の金融政策変更の数値基準(従来は、完全失業率が6.5%に到達した段階で現行の「ゼロ金利政策」を解除する等)を撤廃し、利上げは「経済状況を総合的に判断して」実施されることが決定された。

さらに、FOMC後の記者会見で、イエレン議長は、1)今秋に現行の資産買い入れプログラム(いわゆるQE政策)を終了させる見込みであること、2)資産買い入れプログラム終了後、6ヵ月ほど経った頃に利上げを実施することが適当であると考えていること、に言及した。

その後のマーケットの反応はまちまちであり、メディアの報道もその解釈にとまどっている感が強い。今回は、FOMCのステートメント(公表文)自体というよりも、むしろ、その後のイエレン議長の記者会見の内容に注目が集まっている。

イエレン議長による重要なメッセージは、1)QE政策終了後の利上げの具体的なスケジュールに初めて言及したこと、2)QE政策が前倒しで終了する可能性を示唆したこと(バーナンキ前議長は、年末にQE政策が終了するようなタイムテーブルを提示していた)、の2点である。

筆者の個人的な見解では、イエレン議長による、この2つのメッセージと、今回のFOMCでのフォワードガイダンスの変更は全く異なるもので、相矛盾しているのではないかと考える。その意味では、今回のイエレン議長の記者会見によって、フォワードガイダンスは本来の意味をかき消されてしまい、効果が失われた可能性があると考える。

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