経済・財政
「円安・株高」傾向に異変。アベノミクス浮沈のカギは中小企業の給与アップだが・・・
黒田日銀総裁は追加緩和策の必要性に否定的                  photo gettyimages

最近、円安・株高を背景に快進撃を続けてきた、アベノミクスの神通力に陰りが見え始めている。足元のウクライナ情勢などにより、安全通貨と見られている円が買われやすくなっており、円安傾向に一服感が出ている。

多くの投資家は消費税率引き上げ後の経済情勢を見極めたいとの見方が強く、積極的な株式買いの動きが薄れている。そうした状況を反映して、このところ株価が不安定な展開になっているのだ。

企業経営者にヒアリングしても、「来期以降の大幅な業績改善の具体的な絵が描きにくい」との意見が多い。そうした状況下、アベノミクスの神通力を維持するためには、金融の追加緩和策が必要になるとの見方が台頭している。

円安・株高の傾向に限界も

つい最近まで、円安が進むと、わが国の株価が堅調な展開になることが多かった。

ところが、足元では、若干、円安に振れた程度ではほとんど株価が反応しない状況になっている。投資家心理の中で、円安と株高の連想が薄れつつあるのだろう。

その背景には、投資家の予想の中に、「当面、これ以上の円安は進みにくい」との見方が有力になっていることに加えて、多少円安に振れたとしても、わが国の有力企業の業績が大きく改善し難にくい段階に来ているとの考え方があるのだろう。

特に、海外投資家の中には追加金融緩和策を期待する向きが多かった。ところが、日銀の黒田総裁は、今のところ追加緩和策の必要性は低いと見ているようだ。海外投資家の期待が裏切られた格好で、彼らの積極的なスタンスは影を潜めている。

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