EPOCH MAKERS 2020

ミスターミニット代表取締役社長・迫俊亮
「プロ経営者として、可能性に光を当て、お客様と社員の喜びを開花させる」

老舗企業の28歳社長の挑戦

2014年03月25日(火) 徳瑠里香
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迫社長〔左〕とミスターミニット三田赤羽橋店のスタッフ長峰さん〔右〕

靴修理チェーン「ミスターミニット」を展開するミニット・アジア・パシフィック株式会社の代表取締役社長に、入社わずか1年3ヵ月、28歳にして就任した迫俊亮氏(2014年4月1日付け)。

徹底的な「現場主義」

その経緯には、どんな戦略と実績があったのか---。

迫氏は、2013年1月にミニット・アジア・パシフィックに入社し、海外事業担当として、東南アジア事業の立て直しを行った。そして、長年に渡る減収減益、30以上あった店舗が10まで減ったシンガポールとマレーシアの事業をたった4ヵ月で既存店売上昨対比120%という成果を上げたのだ。

迫氏が赴任した当初、シンガポールとマレーシアでは、オペレーションやマーケティング以前に従業員のモラルに大きな問題があった。その現場に直面した迫氏は「問題は深刻だが、シンプルで何をすべきかは明確。だから、絶対に立て直せる」と確信したという。そこから店舗に毎日通い、従業員一人ひとりに「ビジョンと戦略を語り、同じスピード感で、実際の仕組みを変えていった」。すると、従業員たちも態度を改め、自分がサービスを提供して、自分で稼ぐことに喜びを生み出し、もっといいサービスを提供するようになる。このシンプルないい循環が、それまで長年に渡って減り続けていた売上を、昨対比120%以上まで伸ばすこととなった。

その成果が評価された迫氏は、2013年7月に日本に戻り、経営企画部長を経て、2014年1月常務執行役員営業本部長に就任した。そこでもこだわったのが徹底的な「現場主義」。店舗に足を運び、お客様に一番近い従業員に話を聞く。「棚がほしい」と言われればその場で注文し、「必要な機械がない」と言うならすぐさま導入する、「店舗が使いにくい」との声があればすぐさま改装する。

「お客さまに満足してもらうから売上が上がる。お客さまに満足してもらうには、従業員が楽しく働いて、いいサービスを展開する。お客さまに一番近いのは現場の人間なので、コミュニケーションするとどちらのニーズもくみ取ることができます。そこに光を当てて、リソースをかけて、サービスとして展開できる形にして全店に広げていく。そのプロセスを回すことが僕の仕事だと思っています」

そう語る迫氏は、社長となる今も週の3分の2は店舗に足を運び、従業員の声、そこにあるお客様の声に耳を傾けている。筆者が迫氏を訪ねたときも、ミスターミニット三田赤羽橋店の店頭で従業員と同じ場所に立ち、一緒に靴を磨いていた。

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