「世界一の投資家」に独占インタビュー ジム・ロジャーズ「日本経済に何が起きるのか、教えましょう」日銀の政策は、株式トレーダーを喜ばせるだけ・消費税増税は最低最悪の愚策だ

2014年03月25日(火) 週刊現代

週刊現代賢者の知恵

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そこへきて、この4月からは消費税を5%から8%に増税するというのだから、クレイジーですよ。増税して得た予算は社会保障の充実に使われるとされていますが、本当は無駄な橋や道路を作ろうとしているのでしょう。

安倍首相が借金に目をつぶっているのは、最終的に借金を返さなければいけなくなる時には自分はもうこの世にはいないから、関係ないということでしょう。そのツケを払うのはいまの日本の若者です。

いま日本がやるべきは、減税と支出削減です。日本人は安倍首相から予算の権限を奪い取ったほうがいいかもしれません。きっと1億人の日本人のほうが、自分や自分の子、孫のことを考えてより賢明な決断ができると思います。

法人税の減税はどうか?確かに安倍首相は法人税の減税に取り組もうとしており、これは評価できます。しかし、法人税の減税がそれ以外の部分の増税とセットになっていることにお気づきでしょうか。消費税がまさにそうですし、最近では所得税の増税も検討され始めたそうではないですか。

法人税減税が行われれば、海外投資家はさらに日本株への投資を増やすので、株価は上がります。一方で、消費税や所得税などが上がれば、多くの日本人の生活は苦しくなるばかりです。つまり、これもマーケットにとっては嬉しいけれど、日本人にとってはよくない政策ということです。

繰り返しになりますが、アベノミクスで日本経済が成長することはできません。しかも、アベノミクスの悲劇が深刻なのは、本質的な問題を隠そうと莫大な量の紙幣を刷って、大規模な財政支出を続ければ続けるほど、後世の日本人が背負う借金が膨れ上がってしまうことにあります。

「戦争→株価暴落」の現実度

現在の米国経済を見ればその実態がよく見てとれます。米国経済というのは、4~5年ごとに経済停滞に見舞われ、その度に紙幣をジャブジャブ刷ることで問題を先送りにしてきました。

現在も中央銀行であるFRBが紙幣を刷り、政府が莫大な財政支出を行っていますが、経済はほとんど改善していません。

直近で発表された雇用統計を見て、米国経済が復活してきたと指摘する人もいますが、実はこれはリーマン・ショックが起きた'08年時とほとんど変わらない数字なのですよ。FRBはこの5年ほどでバランスシートを4倍に膨らませましたが、なんら効果がなかったということが明らかになったわけです。

米国にしろ、日本にしろ、こんなバカげた政策はいますぐに止めるべきです。このまま続けていたら、最終的にはどうなってしまうのか。それは巨大な経済破綻でしかありません。そして最終的には、1929年の世界大恐慌のような状態になってしまうのです。

次ページ それなのに、この2月22~23…
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