第3回 心に寄り添う支援で、被災者との絆を深くしたい
希望 "Hope" Vol.3 —これから生まれてくる子どもたちのために
そば打ち後、みなで会食。トヨタグループ社員は9名、住田町民は20名ほどが参加 撮影/彦坂栄治

一日でも早く復旧・復興をーー。これから生まれてくる子どもたちのためにいま、東北の地でできることは何だろう? 被災者が抱く「希望」に寄り添い、3年間に亘り、トヨタが行ってきた"被災地復興支援"のボランティアに迫る。

仮設住宅団地から徒歩5分の距離にあるそば畑。「実が鹿に食べられちゃってね」と生活支援相談員の金野純一さん

緑深い静かな山村、岩手県気仙郡住田町にある仮設住宅団地。10月28日、隣接する公民館で"そば打ち"がはじまると、参加者はみな、頬を緩めた。

「皆さんはそば打ち、初めてなのかい? 空気を押しだすようにこねると、コシのある美味しいそばになるよ」

この地に越して2年だという被災者の50代の女性が話すと、トヨタの社員ボランティアが笑いを誘う。

「そば切りは任せてください。細かったり太かったり、きちんと、バラバラの太さに切り分けますから」

震災から3年目。これまでトヨタグループでは延べ544人の社員が陸前高田や大船渡などの被災地を訪れ、地域支援活動を行ってきた。参加はすべて有志によるもの。瓦礫の撤去にはじまり、住宅地の側溝の泥だしや、牡蠣の養殖の手伝いまで。支援内容は、時々のニーズに沿ったものとした。

震災1ヵ月後から被災地入りした社会貢献推進部の大洞和彦氏(52歳)が話す。