資産の海外逃避は不可能に!? 「非居住者口座オンライン化」で国税が富裕層を“丸裸”にする
タックス・ヘイヴンへの「資産逃避」がガラス張りに・・・     photo gettyimages

3月17日で確定申告が終了。今、国税関係者が気を揉んでいるのが、新しく導入された国外財産調書制度に伴い、どれだけの人が正直に申告したかである。

国税と「確信犯」の資産家のせめぎ合いが始まった

昨年12月末の時点で、海外に5000万円以上の株、預金、不動産などを持つ人は、確定申告の期限までに税務署に申告しなければならなかった。

海外に5000万円以上といえば、資産数億円以上の富裕層が大半だろう。そういう人が正直に申告しただろうか。

なかには、国税当局の補足を逃れるために、香港などで銀行口座付きの会社を買い、ケイマン諸島などタックス・ヘイヴンに登記、投資などを名目に資産を海外逃避させている人がいる。また、資産家相手のプライベートバンカーには、そうした租税回避スキームを幾通りも用意、顧客に勧めているケースもある。

いわば確信犯で、彼らはこれまで課税を逃れてきた。海外法人への最初のカネの流れは国税も追えるが、そうした資金が、未公開株、絵画など変動相場商品に投資されていたり、幾つかのファンドを経由していれば“お手上げ”だった。

制度創設によって、故意の調書不提出や虚偽記載は1年以内の懲役か50万円以下の罰金となった。これから「不提出」の資産家と国税当局とのせめぎ合いが始まる。

国税にとっての追い風は、タックス・ヘイヴンやプライベートバンク利用の資産逃避に対する姿勢が、先進国共通になっていること。経済のグローバル化や情報技術の高度化によって、租税回避だけでなく、犯罪収益も巧妙に海外に隠匿される。

 そこでまず、犯罪収益資金と目される口座については、各国が「守秘義務」の殻を破って捜査協力するようになった。

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