「講座:ビジネスに役立つ世界経済」
【第38回】 「円安レジーム」と「円高シンドローム」のせめぎ合い

〔PHOTO〕gettyimages

日本株売り、欧州株買いへシフトする海外投資家

昨年末から今年初めにかけての日本株式市場は、明るい見通しに満ち溢れていた。各種サーベイ調査によると、今年(2014年)の日経平均株価は2万円近くまで上昇するとの見方が市場のコンセンサスになっていた。

確かに、昨年11、12月の勢いと比較すれば物足りないものの、1月半ば頃までの日経平均株価は比較的堅調に推移しており、2月以降の上昇相場入りを期待させるものであった。だが、1月終盤から日経平均株価は大きく下落し、おおよそ14,500円前後で推移している。これは、昨年末の終値から約12%の下落率である。

これまでの日経平均株価はニューヨークダウ工業株30種平均等の米国株指数との連動性が高いと言われてきた。

だが、年初からのニューヨークダウ工業株30種は2.6%強の下落にとどまっている(1月終盤にアルゼンチンの通貨危機をきっかけに年初から4.3%近く下げたが、2月以降、持ち直した)。特に、2月以降の両指数の動きは大きく異なっている。

むしろ、最近では、欧州株と米国株の連動性が高い、もしくは米国株を上回る上昇を実現していること(例えばドイツ株)を考え合わせると、昨年までは、「アベノミクス」を前向きに評価して日本株を積極的に買ってきた海外投資家が1月半ば以降、日本株売りに転じ、欧州株買いへシフトしている可能性もある。

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