企業・経営
もし小保方晴子さんから、「私これからどうすればいいの?」と人生相談されたら、どう答えるか。
「小保方論文」取り下げを謝罪するノーベル賞受賞の野依良治・理化学研究所理事長ら photo gettyimages

夢の万能細胞「STAP細胞」を巡って、「世紀の大発見」のプロジェクトリーダーにして「リケジョの星」だった小保方晴子氏が、窮地に立っている。

はなはだ遺憾な事ながら、事実関係の全貌がまだ明らかにされていないが、今のところ、(1)「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞の論文に不備と不審な点が複数あり、論文の主著者である小保方氏と彼女の所属組織で論文の共著者を複数抱える理化学研究所は論文の取り下げの意向を発表しており、加えて、(2)小保方氏は、本事件を切っ掛けに調べられて不備が見つかった博士論文についても早稲田大学に対して取り下げを申請する意向だと報じられている。

「責任意識」をインパクトある形で世間に示す

以下、これら二点を事実関係の前提条件として、仮に小保方氏から「私は、これからどうしたらいいか?」という人生相談があれば、どう答えるべきかという問題を、考えてみたい。

小保方氏及び理研が論文を取り下げるということから見て、STAP細胞が論文で指摘する方法で作成可能である見込みは、限りなく薄いと判断できる。重要な事実関係に自信があれば、論文は取り下げではなく不備を修正すればいいし、理研が小保方氏をここまで世間に対して隠す必要もないはずだ。

尚、論文の責任は主として著者である研究者が負うべき性質のものだが、この問題に深く関わり、且つ科学研究への信頼性を大きく損なった理研の責任も重い。

政府が指定する予定の特定国立研究開発法人を目指す理研としては、組織防衛の定石を考えると、論文共著者でもある小保方氏の上司だけではなく、トップである野依良治理事長が辞任して問題に対する「責任意識」をインパクトのある形で世間に示すことが必要になるのではなかろうか。

また、小保方氏が博士論文も取り下げるなら、博士号も取り消しとなるだろうし、彼女がアカデミックな世界で研究者を続けて行くことは難しい、と見るべきだろう。研究の世界は人間関係的に狭い。特に職場としての大学は狭い。研究者同士の嫉妬もあれば、噂話も濃い。大学方面で生きていくのは無理だろうし、とても勧められない。

事件は重大であり、小保方氏の状況は、極めて不利に見える。しかし、人が、不正を犯しこれが露見したり、有罪・逮捕等の不名誉な事態に陥ったりすることは、頻繁ではないが、起こりうる事態だ。

こうした場合に、どうすればいいのだろうか。トラブルシューティングの一般論として、現時点で想定される彼女のようなケースについて考えてみることは無駄ではあるまい。

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