グーグルが世界のスタートアップコミュニティとともに女性起業家を支援するイニシアチブ「#40Forward」

Google for Entrepreneursが創設したイニシアチブ「#40Forward」

米国では、女性が経営する企業の数が、1997年から2013年までの15年間で、およそ1.5倍にあたる860万社にまで増加し、2013年時点で、1.3兆ドル(約134兆円)規模の収益と780万人の雇用を創出しています(「The 2013 State of Women-Owned Businesses Report」による)。しかしながら、全体からみると、女性の経営する企業は、まだ少数派。社数ベースでは全企業の29%にとどまり、事業収益規模でみると4%にも達していません。

2014年3月5日、グーグル(Google)の起業家支援プログラム「Google for Entrepreneurs(グーグル・フォー・アントレプレナーズ)」は、世界各地のスタートアップ支援コミュニティと提携し、女性起業家をサポートするイニシアチブ「#40Forward(フォーティ・フォーワード)」を創設しました。「2014年内に、プログラムを実施する各地域で、女性起業家の割合を25%とすること」を目標に掲げ、米国内外のスタートアップ支援コミュニティ40組織が実施する女性起業家育成プログラムに対して、総額100万ドル(約1億300万円)を助成します。

このイニシアチブは、米国のみならず、世界レベルでの女性起業家支援を志向しており、仏パリのSilicon Sentier、ケニア・ナイロビのiHub、インドネシアのKiberなど、米国外のプログラムが助成対象の約4分の3を占めています。

多種多様なプログラムに対するサポート

また、それぞれのスタートアップコミュニティの強みや特徴を活かした、多種多様なプログラムに対して助成しているのも特徴です。

たとえば、ウガンダのテクノロジーインキュベーター「Outbox」では、100名の女性を対象に、プログラミングと起業家スキルを教えるプログラム「Women Passion Program(WOPA)」を創設。女性起業家の育成を主なミッションとしています。

一方、シカゴのデジタルスタートアップ拠点「1871」では、家庭と仕事の両立に苦心しがちな女性起業家のために、よりフレキシブルな独自の事業推進プログラム「1871 FEMtech」を設計。10〜15名の女性起業家を全米から「1871」のオフィスに招き、トレーニングやメンターシップなどを通じて、本格的な事業化をサポートする方針です。

また、ベンチャーキャピタルから出資を受けている女性起業家の割合は全体の3〜5%程度である(「Women 2.0」のレポートより)ことからもわかるように、女性起業家にとって、資金調達の難しさも、大きな課題となっています。そこで、グローバル規模に活動する非営利団体「Astia」では、女性起業家が世界クラスの投資家とつながることのできるイベント「Astia Venture Lunch」を毎月開催し、女性起業家の資金調達を後押ししようとしています。

「#40Forward」のほかにも、官民とわず、女性起業家をサポートする動きは増えています。たとえば、ロンドン市が、女性プロフェッショナルのためのネットワーク「Angel Academe」と提携し、2014年4月から女性起業家のためのメンタリングプログラムをスタートしているほか、世界銀行グループの機関である国際金融公社(IFC)とゴールドマン・サックスは、女性起業家を対象とする6億ドル規模の基金を創設しています。

女性による女性のための起業支援プラットフォーム「Plum Alley」のような、女性起業家同士の相互サポートのみならず、大手企業や政府機関、地方公共団体など、様々な主体が女性起業家のサポートに参画することで、より多くの女性起業家を成功へと導き、スタートアップの生態系をより多様化することにつながるでしょう。
 

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら