マイクロソフトの音声アシスタント「Cortana」が持つ意味---個々のユーザーにカスタマイズされた製品の時代へ
〔PHOTO〕gettyimages

マイクロソフトが近々、同社のモバイルOS「Windows Phone」の更新に伴い、アップルのSiriに似た音声アシスタント機能を導入すると見られている。リリース時の正式名称は不明だが、開発段階では同社の人気ゲームソフト「Halo」のキャラクターに由来する「Cortana」と呼ばれてきた。

●”This is Cortana, Microsoft's answer to Siri THE VERGE, March 3, 2014

上の記事を含め事前報道を総合すると、CortanaはSiriのようにユーザーとの会話形式で様々な情報やサービスを提供する。またGoogle Nowのように、ユーザーが今置かれている状況、いわゆるコンテクストに基づいて、その場その場で必要と思われる情報を自動的に提示するという。

機械学習でユーザーについて熟知する

Cortanaの最大の特徴は、Foursquareのようなソーシャル・メディアをはじめウエブ上からユーザーの様々な個人情報を入手し、それを機械学習で消化して、このユーザー向けにカスタマイズされたサービスを提供することだ。こうしたユーザーの個人情報は、Cortanaが持つ「Notebook」と呼ばれるデータベースに記録・保存されるが、そのためにはユーザーがCortana(つまりマイクロソフト)に予め許可を与える必要があるという。

マイクロソフトは以前から「ディープラーニング」と呼ばれる最先端の機械学習技術の分野で、グーグルやフェイスブックらに勝るとも劣らない基礎研究の成果を蓄えてきた。ディープラーニングは、脳・神経科学における視覚野の研究成果に基づく「スパース・コーディング(Sparse Coding)」と呼ばれるアルゴリズムを採用している(参照: http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38434)。

このように人間の認知機構をお手本にすることによって、これまで主に画像や音声などパターン認識の分野で優れた性能を示してきた。グーグルの音声検索やアップルのSiriにおける音声認識の精度が、近年、急速に向上したのは、もっぱらディープラーニングのお蔭と見られている。

ディープラーニングは今後、映像や音声などパターン認識にとどまらず、機械翻訳やユーザーとの会話など「自然言語処理」に使われたり、さらには実世界における物事の因果関係なども理解できるようになると期待されている。

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