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あなたは何も知らずに食べますか 2倍の速度で成長させる「フランケン・フィッシュ」と、毛が生えない「ヌード・チキン」「人工食品」の技術はここまで進んでいた!

食品を作る技術は、すさまじい進歩を遂げている。もはや「工業製品」とでも言うべき食べものが次々と登場しているのだ。美味しくて安いならいいと思うか、気持ち悪いと思うかは、あなた次第。

食べても違いはわからない

「フランケン・フィッシュ」—人間の手によって、こんな新種が生み出された。

これは、遺伝子操作によって、通常の2倍の速度で成長するように仕組まれた魚のこと。24年前から続けられてきた研究成果が実り、ついに、アメリカのアクアバウンティ・テクノロジー社(以下、アクア社)がサーモンで開発に成功した。

天然のアトランティック・サーモンとフランケン・フィッシュ。どちらも同じ生後18ヵ月で体長が約2倍、重さは約3倍もの差がついている。

「通常、アトランティック・サーモンは冬の間は成長ホルモンが分泌されず、暖かい半年間のみ成長します。ですが、一年中成長ホルモンを分泌するゲンゲという深海魚の遺伝子を組み込むと、寒い時期にも成長を続けるようになる。その結果、2倍の速度で成長させることが可能になったのです」(「食政策センター・ビジョン21」主宰・安田節子氏)

出荷するまでに3年かかっていたものが、半分の1年半に短縮でき、その分、エサ代も減らせる。養殖業界にとっては、安く、効率的に育てられる夢の食糧が実現したわけだ。

大豆やトウモロコシなど、農産物の遺伝子組み換えはかなり普及しているが、魚や肉など動物の遺伝子組み換え食品としては世界初となる。それゆえ、人体に危険は及ぼさないのか、生態系への影響はどうなのかなど、さまざまな不安から反対運動も起こっているのだが、アクア社の広報担当デイブ・コンレイ氏は、こう断言する。

「海から離れ閉鎖された場所で養殖されているので、魚が逃げるということはありません。だから生態系に影響を与える心配は無用。そして、我が社の社員は、実際にこのサーモンを食べています。私が『美味しい』と言うと客観性に欠けた意見に聞こえてしまうかもしれませんが、いい商品ですよ。健康にいいし、安全です」

アクア社は食品としての販売許可を得るためにFDA(米食品医薬品局)に申請しており、「認可する方向に向かっています」(前出・広報担当者)という。

見た目は変わらない。味も一緒。でも実際は自然界にいるサーモンとは遺伝子レベルから異なる「人工生物」を食べることになる。私たちが、フランケン・フィッシュの「シャケ弁」を食べる日は、すぐそこに近づいている。

遺伝子組み換え生物を作ることに反対している米国の作家、ポール・グリーンバーグ氏はこんな点に不安を抱いているという。