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カネにならない原発処理より、「再生可能エネルギー」に殺到! 自民党議員の露骨な利権誘導が始まった
自民党議員は「福島原発」処理より「再生可能エネルギーの公共事業化」に夢中          photo gettyimages

福島第一原発の事故から今日(3月11日)までの3年の歳月はいったい何だったのだろうか。相変わらず「脱原発依存」論議が迷走を続ける裏で、「新エネルギーの普及」という美名のもとに昔ながらのバラマキ政治が復活の兆しを見せている。

安倍政権は、国政選挙の公約を反故にするかのように、具体的な原発の削減目標や再稼働できない原発の廃炉の方策を新たなエネルギー基本計画の原案で、何ら示さなかった。これに続いて、自民党の関係部会は、原案の不備を追認するばかりか、再生可能エネルギーの普及目標作りに躍起になっているという。

いったい、なぜ、自民党の政治家は、原発事故の処理や原発依存度の引き下げ戦略作りよりも、新エネルギーに熱心なのか。真相を探ってみると、被災地よりも自身の選挙区への利益誘導に熱心な伝統的な自民党議員の本音が浮かび上がってきた。

脱原発依存を「はぐらかす」エネルギー基本計画

政府が2月25日に公表したエネルギー基本計画の原案は、肝心のことにまったく触れておらず、保守的な新聞でさえ呆れ果てるものだった。一例をあげると、日本経済新聞は3月3日付のコラム『核心』で、「政府が国民をはぐらかすかのような説明をするのは願い下げだ」と切り捨てた。

一昨年の総選挙と昨年の参議院選挙で公約していたうえに、先の東京都知事選挙でも「脱原発依存」を掲げた舛添要一氏を担いだ政府・与党だが、問題の原案では、数や期限を盛り込んだ原発の削減計画や、安全が確認できず再稼働できない原発の処理の道筋を示されていない。

それどころか、原発の新増設にまで含みを残している。これでは、新聞に批判されるのも無理からぬところだろう。

ところが、約400人の国会議員を抱える自民党の内部では、政府に再考を求める意見は少数派に過ぎない。脱原発議員として知られ、超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」の共同代表をつとめる河野太郎議員らを含めて、全体の3分の1程度にとどまっている。

河野議員らは「新増設をしない」「(使用済み核燃料の)再処理推進策をやめる」「原子力施設の立地自治体に迷惑をかけない」「新エネ・省エネの数値目標」の4項目をあげて原案の修正を求めている。

これに対して、残る3分の2の国会議員は、脱原発依存という公約を反故にしたと受け取られかねない政府の原案をそのまま容認する構え。唯一、河野議員らの主張の4つ目の項目である「新エネ・省エネの数値目標」にだけ強い賛意を示しているのが実情だ。

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