いよいよ成立!
私が「子供手当」に賛成した理由

 「子ども手当法」が26日に成立しました。

2010年度に限定して月1万3千円を支給する子ども手当は、4月から受給手続きが始まり、6月から支給されるようになります。

 自分たちが「子ども手当」をつくった原理原則は、「すべての子どもたちを等しく見守る」ということです。

 それに対して、
「年収制限をして、裕福な家庭に配るお金を低所得層に回せば、より多くのお金を困っている家庭に配ることが出来るじゃないか」
  という意見もあります。

 これは正論のよう聞こえますが、ムリなんです。

理由のひとつに、たとえば自営業者の所得を正確に把握するのが、日本では実のところすごく難しいことがあげられます。それをきちんと調査するだけで財源がすごく要るんです。5000億円~1兆円要ると思います。

 残念ながら、虐待の比率と親の年収200万円以下の貧困率が比例してるんです。ここは関連性があると私は断ぜざるを得ない。ですから、ここには早急に手をつけなければいけない。

 それが子ども手当なんです。

 今すぐ子ども手当を差し上げれば、今まさに殴られて死ぬかもしれない、あるいは相対的貧困や経済的原因によって、ごはんを食べさせてもらえない子どもたちが、毎月1万3000円の「子ども手当」が行くことによって、家庭の食卓を取り戻すことができるかもしれない。この効果はすごく高いと私は思っています。

 もっといえば、年収制限を入れる事務手続きをし、所得を把握して、この子ども手当を差し上げるのを、1年も2年も事務的にずらせるような状況に今、日本はないんです。それだけ貧困家庭が増えてきている。

 もうひとつに、今年は収入が高くてもいつ職を失うかわからないような、不安定な雇用環境が広がっていることがあげられます。

 もし失業したり倒産したりしたら、前年度の収入に応じて課税がされますから、そのことによって子どもに回すべき教育費であるとか、あるいは被服費であるとか、食費というものが大幅に制限されざるを得ない家庭も増える。

 去年までは豊かだったのに、という子どもの思いとか家族の思いがあって、よりハイリスクな虐待が起きる可能性が多い。普通の家庭が、そうした危険な家庭カテゴリーに入らざるを得ないところも私はあると思っています。

 だから、所得制限というのは極めて理想論ではあるけれども、今この国に広がっている子どものある家庭を取り巻く環境においては、非現実的だと私は思っています。

 豊かなご家庭は寄付してください。児童養護施設、あるいは学校に寄付してください。寄付によって、所得の再分配のようなこともできますから、寄付文化をもっと定着させるため、税制の寄付控除というのも税制改革で進めようとしています。

国民を信頼してこその政策

 国会の委員会で、
「私は子ども手当は要らない」
  といっていたある野党の国会議員がいらっしゃいました。要らないならば、ぜひ「子ども手当」を寄付してください。そのための環境を整えます。

 さらに、
「一律に子ども手当をあげたら、親の酒代やパチンコ代に消えちゃうんだ」
  と公言していた方もいらっしゃいますが、これは現実を見ていない。

 子どもをめぐる今の環境はどれだけ悪化していて、現金給付があればどれだけ助かる家庭があるかっていうことを見ていない。酒代、タバコ代に消えちゃうっていうのは、国民を信頼していない。だから現金給付はダメだとおっしゃっているんです。少なくとも私は、国民を信頼する。

 また、たとえば酒代、タバコ代に消えてもいいと思っている。最終的には、あのうちは子どもがまだ食べさせられていないとか、洋服が冬なのに半袖しか着せられていないとか、親父はいつもパチンコやっている。「子ども手当」が正しく使われていないと、近所の目が絶対に厳しくなる。こういう効果もあると私は思っています。

 国民を信頼していないから、現物給付よりも保育所をたくさんつくって待機児童をなくすべきだといっているんです。そういっている人たちが、今まで政権を担当してきて、待機児童を減らしていないんです。

 だとしたら、ひとつの社会的試みとして現金給付を少子化対策でやる意義はあるし、たとえそれを貯金しようが、お母さんのお洋服代にかえようが、構わないと。そのお母さんがそれによって余裕が出てくれば、子どもに対する接し方が変わってきます。

 ともかく、私たちのマニフェストの重要な政策が、動き始めます。

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