習近平国家主席と安倍晋三首相「長期政権」目論み大バクチに必死
暗雲立ち込める習近平体制。李克強首相(写真右)の「リコノミクス」にも不安が photo gettyimages

中国の国会に相当する全国人民代表会議(全人代)が、3月5日から北京市内の人民大会堂で始まった。

習近平体制の存続賭ける「汚職追及」

習近平国家主席(共産党総書記)の権力掌握が強くなりつつある中での全人代開催だけに中国ウォッチャーの関心は高い。筆者も10年程前に全人代開催中の人民大会堂を訪れ、取材した経験がある。

中国共産党序列第2位の李克強首相が進める経済政策「リコノミクス」の成否に注目が集まるが、過剰な投資依存からの脱却は国家指導部が思い描いているシナリオ通りに進んでいない。

李首相は同日の政府報告で金融リスクの封じ込めを宣言したが、奇しくも全人代開催当日、太陽光パネル大手の上海超日太陽能科技は7日に予定している社債の利払いができないと発表した。中国の公募普通社債市場で初めてのデフォルト(債務不履行)である。

債券デフォルトは、銀行の簿外融資など不透明な「シャドーバンキング(影の銀行)」とは一線を画す借り入れだが、中国経済に対する信用に重大な汚点となる。

政治的にも全人代開催のタイミングに合わせたかのような、ウイグル族による「テロ事件」が雲南省昆明市で1日夜に発生するなど、習近平体制に暗雲が立ち込めている。

それでも習国家主席直々の指示によって共産党政治局常務委員経験者の周永康氏の汚職捜査が進行中と、中国メディアが報じている。

これまでは中国が抱える難題の「汚職」と「汚染」の追放が進まず、そこに昨年末以来「金融不安」が急浮上し、さらに「民族」と「格差」が重くのしかかっているのだ。従って、習体制の存続を賭けて周永康スキャンダルを徹底追及せざるを得ないのである。

石油閥として巨万の富を得た周氏ファミリーに対する捜査はタブー無しで行われており、場合によっては江沢民元国家主席(元共産党総書記)に連なる上海人脈=太子党人脈にも司直の手が伸びる可能性がある。それほど習国家主席にとって乗るか反るかの大勝負なのだ。

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