デジタルマネーの世界拠点を!東京で「ビットコイン特区」をつくってみたらどうか

事件の影響もなく、香港の繁華街には2月末にビットコインATMも誕生した  photo gettyimages

日本にあるビットコインの大手私設取引業者、マウント・ゴックス社が破綻してニュースになっている。

事件の真相はまだ分からないが、そもそも杜撰な運営をしていたのか、外からハッキングされてビットコインのデータを盗まれたか、内部者による犯行か、何れかの理由によって、銀行なら金庫の中の現金や日銀の当座預金の残高としてあるはずの顧客のお金が消失した。

「マウント・ゴックス社事件」の本質とは何か

日本では、法的に明確定められていないとはいえ、ビットコインの使われ方は「お金」だ。顧客に日本人は少ないとされるが、マウント・ゴックス社にビットコインを預けていた人は、預金を持っていた銀行が破綻して預金が返って来なくなった預金者のような状況にある。

今のところ、ビットコインは、金融商品でも商品取引でもなさそうであり、預金保険による保護のようなものはない。ただ、マウント・ゴックス社ないし同社の経営者に対して民事的な責任を問うことは出来そうだ。

しかし、価値が変動するビットコインの場合、債権額が幾らなのかについても意見が分かれそうで、訴訟するとしても先の見通しが立ちにくい。被害を受けた顧客が何らかの法的・制度的な救済を受けるのは難しそうに思える。また、マウント・ゴックス社には十分な弁済が出来る資産が無い公算が大きい

また、何らかの刑事的な責任があるのかも知れず、これは、今後の注目点の一つだが、それが顧客の十分な救済につながるようには思えない。


ビットコインを預けていた人は、概ね一種の商品相場に参加するような感覚でビットコインの値上がりに賭けていた投機家といえるが(投機それ自体は倫理的に悪くない)、今回、彼らは、ビットコインそのもののリスクとは別に、取引相手に対するリスク管理が甘かったということになる。事件そのものの直接的な教訓はカウンターパーティー・リスクの重要性である。

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