小川和也の「デジタル・ドリブン」

小川和也×山田亜紀子【第3回】
「インターネットがマスメディアと生活者の分断を可視化したのだと思います」

2014年03月03日(月) 小川 和也
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[左]山田亜紀子さん(朝日新聞社ブランド推進本部所属)、[右]小川和也さん(グランドデザイン&カンパニーCEO)
ソーシャルメディアは、これまでマスメディアが主導してきたジャーナリズムのあり方を変えようとしている。この変化に対応するため、朝日新聞は日本の新聞社としてはじめて「ソーシャルメディアエディター」という仕事を編集局に設けた。
同社の初代ソーシャルメディアエディターを今年1月までつとめ、現在は朝日新聞のブランド戦略に取り組む山田亜紀子さんに、としての仕事を振り返ってもら いながら、ソーシャル化の波がもたらす新聞社、そして新聞記者の変化について語ってもらった(対談は2013年12月26日収録)。

 【第2回はこちら

この1年半で"情報の受け取り方"が変化したと感じる

小川: 日本初のソーシャルメディアエディターになって、2012年4月からこの1年半くらいの間にずっとソーシャルのなかで、ときには傾聴し、ときには発信するということをやってきているわけですが、そのなかで変化というのはありましたか。

僕の印象でもTwitterなんかはだんだんみんなこなれてきて、炎上や問題もくり返しながら、そのなかで学習もしている。何らかの形でのモラルであるとか自浄作用というのが起きていると思うんです。それは感じますか? それともそんなに変わっていないですか? 

山田: リテラシーが、上がっている人は上がっているとは思います。情報の発信も上手になっているし、見極め方も上手な人も出てきている。全体で言えば、受け取り方が変化したのかな、という感じはありますね。

一方的に朝日新聞批判をしたり、安倍首相批判をしている人もいますが、それに対し、「それって本当だっけ」と疑いながらバランスをとろうとする人も増えている。こっちの人はこう言っているけど、こっちの人はこう言っているよね、というようなことは全体に増えてきていると思います。

しかし、一方的に誰かを批判する空気のときに、「いや。でも、それって違うんじゃない?」というボールを上手に投げ込めるレベルの人がどれだけいるかというと、これはやっぱりすごく難しい。

何となくネットならではの世論が形成されていくときに、「そうなの?」という問いかけができる人は、いわゆるアルファブロガーを含めてまだごく一握りの人だという印象はありますよね。

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