中国
習近平主席が力説する「社会主義の核心的価値観のトレーニングと拡大」とは
2月25日の天安門広場 〔PHOTO〕gettyimages

3月5日から、年に一度の全国人民代表大会(国会)が開幕する。今年はというべきか、今年もというべきか、凄まじいPM2.5の粉塵の中での開幕となる。約3000人の議員たちにマスクを配るのだろうかと、他人事ながら心配になってくる。

全人代の模様は次週のこのコラムでお伝えするとして、先週も様々なことが北京で起こった。

「もっと庶民に緑地と空間を与えてやりたくなった」

中国国営新華社通信によれば、習近平主席は、2月24日と25日の二日間を、北京視察に充てた。24日午後、北京市の自来水グループの第9水処理場を訪れた習近平主席は、下水の浄化にかかるコストから雨水の利用率まで、次々に質問を浴びせた。

2100万北京市民が一年間に利用できる水資源は、21億立方メートルに過ぎず、一人あたり100立方メートルしかないという。典型的な「人多水少」の水不足都市だ。

習近平主席は、「地溝油はどこへ行ったのだ?」と聞いた。「地溝油」とは、下水油のことで、下水油を食用油としてレストランに流通させる業者が全国に300万人もいると報道されたことがあった。

そこで市の担当者が緊張気味に答えた。

「北京市の各地区に油脂の処理場があり、年間10万トンも回収して廃棄しており、その他、70万トンを民間業者が処理しております」

習近平主席はすかさず問うた。

「まさか麻辣スープに使っているのではあるまいな」

「管理監督を徹底させておりますので、そのようなことはありません」

〔PHOTO〕gettyimages

北京市の昨年の生活ゴミは671万トンで、うち回収されたのは500万トンである。ゴミの無害化処理率は99.3%に達する。北京市内にゴミ処理施設は37ヵ所あり、一日の処理能力は2.19万トン。2009年と較べて燃焼・生化処理比率は10%から53%に上がったという。

習近平主席はその後、平安大街の歴史文化保護状況を視察した。「胡同」(路地裏)の庶民たちが出てきて熱烈に主席と握手を交わした。

夕方には、首都博物館の北京歴史文化の展覧を見た。「燕蓟神韵」「国際都会」「日下積勝」などの展示室で一点一点の展示物を見て、解説を聞いた。大勢のカメラマンが押し合いへしあい撮影しようとしているのを見て言った。

「頭をぶつけないように気をつけろよ。頭をぶつけたら私が責任を取らねばならなくなるんだから」

このジョークに、一堂がドッと沸いた。

その後、習近平主席は北京市軌道交通指揮センター調度指揮大庁を訪れ、(超ラッシュで有名な)地下鉄10号線の指揮台の前で、作業員と談笑した。

「地下鉄の走行距離は北京が世界一ではないのか?」「どうやって駅を歩く人の数を数えるのだ?」「交通インフラ建設は民間投資が何割だ?」---そうやって都市問題対策について率直に意見を交わしたのだった。

翌25日には、北京市計画展覧館を訪問し、市内の模型図を仰ぎ見た。「北京市総体計画」の展示場の前で、習近平主席が述べた。

「インターネットで私に言ってくる人がいる。もっと『足りないもの』に目を留めてくださいと。私はここへ来て、もっと庶民に緑地と空間を与えてやりたくなった」

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