木暮太一の「経済の仕組み」

カイジ「勝つべくして勝つ!」働き方の話
【第4回】ワークライフ・バランスなんて言っている余裕、ありますか?

2014年02月28日(金) 木暮 太一
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漫画『賭博黙示録 カイジ』とは?

自堕落な日々を過ごす主人公、伊藤開司(いとう・かいじ)。そのカイジが多額の借金を抱えたことをきっかけに「帝愛グループ」をはじめとする黒幕との戦いに挑んでいく大人気漫画。命がけのギャンブルを通じて、勝負師としての才能を発揮するカイジだが、その運命は果たして・・・。

(作者:福本伸行 講談社『週刊ヤングマガジン』で1996年11月号~1999年36号まで連載された作品)


 

【第3回】はこちらをご覧ください。

過労による自殺や精神的な病気、ブラック企業のニュースが出ると、必ず、その「対局」という扱いで、ワークライフ・バランスが取り上げられます。たしかに、嫌な仕事ばかりの人生は意味がないかもしれません。そのため、やりたいことと私生活を充実させるワークライフ・バランスという考え方は選択肢として持っておくべきだと思います。

しかしそれは、「仕事が"そこそこ"でいい」ということではありません。特に、まだ社会人になったばかりの若者が、ワークライフ・バランスを実現すべく理想の職場を求めて転々とするのは問題だと思っています。

もちろん、ブラック企業と言うしかない職場があるのは事実ですし、そんな仕事のために、自分の健康や命を犠牲にしてはいけないと思います。けれど、本当に幸せな働き方というものを考えるために、あえて言いたいのですが、実力もつかないうちから「わたしはプライベートを大事にしますので」といって仕事を早々に切り上げるようでは、一生実力は上がらず、一生やりたい仕事ができるようにはならないのです。

現在一流と言われている人、活躍して自分の道を進んでいる人が、若い時に「ワークライフ・バランス」を考えていたでしょうか。 自分はプライベートも充実させたいから、といって仕事を早々に切り上げていたと思いますか?

そんなことは、まずありません。その場所に至るまでは、がむしゃらに働き、がむしゃらに努力していたはずです。だからこそ、充実した「今」があるのです。

ワークライフ・バランスのジレンマ

ある先輩経営者が「ワークライフ・バランスは、生涯で達成するべき」ということをおっしゃっていました。つまり、仕事に打ち込むべき時期と、生活を楽しむ時期とを分けて、トータルの人生で「ワークライフ・バランス」をとるべきということです。まさにその通りだと思います。

そもそも、ワークライフ・バランスを取りたいと考えるのは、「ライフ」を充実させたい、もっと人間として幸せに生きたいという願望からですよね。つまり、「(仕事もしなければいけないけど)生活を楽しみたい、やりたいことをしたい」ということです。

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