秋葉原で「アイドル書店」をオープンした取次ぎ大手「日販」が狙う「書店ネットワークの潜在力」活用

アイドルの街・秋葉原の書店で始まった集客作戦

出版不況と言われて久しい。街からは書店が姿を消し、大型書店も苦戦を強いられている。2000年に2万1500店近くあった書店は2013年には1万4000店となった。3分の1が姿を消したことになる。

一方で、スマートフォンや電子メール、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及もあって、人々はかつてないほど「文字」を読んでいるとされる。ということは、書店での売り方に問題があるのではないかーーそんな思いから出版業界では様々な取り組みが試されているが、書籍取次ぎ大手の日本出版販売(日販)が書店大手の有隣堂と組んでユニークな企画を展開している。

有隣堂ヨドバシAKIBA店の「アイドルBOOKS」で「店長」を務めたアイドルグループDorothy Little Happy(ドロシーリトルハッピー:日本出版販売提供)

新企画は『アイドルBOOKS』。その名のとおり、書店のフロア内にアイドル専門の書店『アイドルBOOKS』を開いてしまおうというもの。しかも、場所はズバリ、アイドルの街、東京・秋葉原。駅前の「有隣堂ヨドバシAKIBA店」内のイベントスペースに設けられた。

アイドルの写真集やグッズ、チェキ(インスタント写真)、評論書籍など、アイドル関連商品を販売する。また、「店長」であるアイドルが選んだ「好きな本」も、『アイドルBOOKS』コーナーに並べて、販売する。

ユニークなのは、実際にアイドルが「店長」として店にやってくる日を設けたこと。アイドルのインスタント写真が撮影できる「チェキ会」や、握手ができる「握手会」などが行われている。

店長を務めるアイドルは3月中旬まで週代わりで4組。2月17日から2月23日までは東北を拠点に活動している仙台在住5人組のガールズユニット「Dorothy Little Happy(ドロシーリトルハッピー)。2月17日には「店長」として来店し、イベントが行われた。

販売用に用意したチェキがあっという間に完売し、熱烈な固定ファンの存在を示していた。日頃なかなか書店には足を運ばない若者層に書店の魅力を知ってもらう端緒にしたいというのが企画の狙いでもある。