メールでなく、じかに顔を合わせることに価値がある――ビジネスとっては出会いこそが大切

『現代ビジネスブレイブ リーダーシップマガジン』---リチャード・ブランソン「世界を変える経営」より
ダボス会議でのブランソン(右)とブレア元首相(左)---〔PHOTO〕gettyimages

人の助けと信頼なしでは成功できない

私は、人と出会い、その相手がどんな人で、いま何をやっているかを知るのが大好きです。誰に出会うかは予測できません。しかし、だからこそ価値があるのです。

ビジネスの仲間や配偶者、友人、助言者など、自分にとってとても大事な人間関係がどのようにはじまったのかを考えてみれば、ほとんどすべてに、思いがけない出会いがあるはずです。他人への好奇心と人になじみやすい能力のおかげで私も成功できました。あなたが何者かを他人が知らなければ、結局、ビジネスもはじまらないのです。

多くの人々が、起業家とは単独行動者で、課題を克服し、もっぱら個性にものを言わせて自分のアイデアを市場化する人間のことだと考えています。しかしその考えは、完全な間違いです。数少ない起業家しか、いや、誰であれ起業家であるなら、他者の助けなしに重要なことをやれたためしがありません。ビジネスで成功するには、人とつながり、力を合わせ、委ねることが必要なのです。

デジタル時代においては、現実の世界で人と会い、ビジネス関係を築くことがこれまで以上に重要になってきました。事業によっては、従業員がEメールのみでコミュニケーションをとり、また彼らが望めば同僚や上司とすら交わらずに済ませることが可能です。しかし、起業家の場合、仕事を進めるには、信頼に基づく関係が必須ですから、これは不可能です。

これこそが、私が毎年スイスのダボスで開催される世界経済フォーラムに可能な限り参加する理由です。このフォーラムは、その規模が驚くほど大きいという点で、一部からは笑いものにされています。エコノミスト誌によれば、この1月、ダボスという小さな町に2622人が集まり、その中には46人の大統領と首相、株式市場価値が計12兆ドルに達する企業の代表者たち、さらにセレブやジャーナリストが含まれていました。しかし、これらの有力者たちを一堂に集めるという行為そのものが、ダボスを有益かつ不可欠なものとしているのです。

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