真壁昭夫「通貨とファイナンスで読む世界経済」

成長戦略に進展なく関心薄れるアベノミクスの賞味期限

2014年02月22日(土) 真壁 昭夫
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最近、海外の市場委関係者から来るメールを見ると、彼らのアベノミクスに対する関心が大きく低下していることがよく分る。アベノミクスが話題に乗り始めてから既に1年程度が経過し、新味がなくなりつつあることは間違ない。

もう一つ、彼らの関心が薄れている理由がある。それは、アベノミクスが目指している、本当の意味での経済状況の回復があまり見えてこないことだ。わが国の景気は徐々に回復しているものの、最も重要な成長戦略に具体的な進展が見られない。

現在のアベノミクスは、有体に言えば、従来型の公共投資や日銀の依然減の金融緩和策に頼りきりというとこだ。それでは、海外投資家でなくとも、一種の失望感から関心が低下することは避けられない。

消費税率引き上げによる景気減速懸念

足下のわが国の株式市場の動きを見ると、国内の機関投資家の動きが鈍化している。その背景には、4月の消費税率の引き上げがある。税率が上がる4月以降は、個人消費や住宅投資にブレーキが掛かることは避けられない。

恐らく、今年4-6月期のGDPは、一時的に水面下に落ち込むことが想定される。国内の機関投資家の基本スタンスは、わが国景気のボトムを確認してから、株式投資を本格化することになるだろう。

ということは、国内の大手投資家は、6月頃まであまり動きたくないだろう。長期投資を得意とする海外投資家も、税率引き上げ後の日本経済の状況を見極めたいと考えているはずだ。当面、わが国の株式市場への参加者が限定的となる可能性が高い。

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