「経常収支赤字で日本経済が危ない」は俗説!マスコミ報道に騙されるな

2014年02月17日(月) 高橋 洋一
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マスコミ記事は、経常収支赤字になると理由なしで日本経済はダメと思い込んでいるモノが多いが、そうした素人記事は読む必要ない。たまに、経常収支赤字になると経済成長しなくなったり、金利が上昇するという人もいるが、これらはデータで否定される。

最近20年間における経常収支対GDP比と経済成長率の関係、経常収支対GDP比と金利の関係をそれぞれ世界各国で調べると、以下のグラフのとおりである。

このグラフで分かるように、世界全体を見ても経常収支赤字国は多いが、それらの国で成長率が低かったり、金利が高かったりということはない。経常収支赤字国といっても、経済成長や金利は経常収支黒字国とほとんど変わらない。要するに、経常収支が赤字になっても、まともな経済運営さえすれば問題ないわけだ。経常収支赤字になって日本経済が危ないという人には気をつけたほうがいい。

原発再稼働推進、消費税増税への批判回避が狙いか

こうした基礎知識を得た上で、最近のデータを見ておこう。

2011年12月~2012年11月の1年間をアベノミクス前、2012年12月~2013年11月の1年間をアベノミクス後とし、1年間における1ヶ月平均の数字でアベノミクス前後のデータを押さえておこう。

貿易輸出額は前5.2兆円、後5.5兆円、輸入額は前5.6兆円、後6.3兆円であり、貿易収支は前▲0.4兆円、後▲0.8兆円。貿易サービス収支は前▲0.7兆円、後▲1.0兆円。所得収支は前1.2兆円、後1.4兆円。経常移転収支は前▲0.1兆円、後▲0.1兆円。経常収支は、貿易サービス収支、所得収支、経常移転収支の和なので、前0.4兆円、後0.3兆円である。

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